2017 Fiscal Year Annual Research Report
Overexpression of DDX27 in gastric cancer(Fostering Joint International Research)
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15KK0351
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
塚本 善之 大分大学, 医学部, 助教 (00433053)
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Project Period (FY) |
2016 – 2017
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Keywords | オルガノイド / コラーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者はトランスレーショナルリサーチを実施するために、Hubrecht Institute(オランダ)のHans Clevers らと国際共同研究を行った。代表者はまず、マウス臓器からのオルガノイド培養技術の取得に取り組んだ。その結果、これまでに4種類のトランスジェニックマウス系統から大腸および小腸のオルガノイド培養に成功した。通常、オルガノイドは個体内の微小環境を模倣したマトリゲルの中で3次元的に増殖する。代表者は、オルガノイド培養の応用としてミクロレベルの大きさであったオルガノイドを、ミリレベルの大きさにする培養方法をClevers GroupのNorman Sachsらとともに開発し、報告した。マトリゲル内ではそれぞれの幹細胞から独立して立体的なオルガノイドが増殖するが、我々は1型コラーゲン内で幹細胞を培養することで、それぞれのオルガノイドが融合しやすくなることを発見した。その結果、複数のオルガノイドから1本のチューブ(intestinal tube)のような構造を持つ融合体を作ることに成功した。このチューブは腸管を構成する未分化および分化細胞がほぼ全て含まれていることを確認した。つまり、インビトロの実験系として適していることが示された。平成29年度は1型コラーゲンを用いた培養方法を発展させ、3次元培養のデメリットを補うべく2次元培養法を立ち上げた。2次元培養では分化誘導培地で培養しても分化誘導が認められなかったが、上皮を取り除いた間質のみの大腸組織上ではゴブレット細胞などの分化細胞が認められた。つまり、分化能を持つ2次元培養法の確立に成功した。さらに、胃癌および大腸癌からのオルガノイド単離に参加し、樹立した癌オルガノイドを用いて薬剤感受性試験を行った。これらの技術は代表者の所属する分子病理学講座での基礎研究と臨床研究を結びつける技術になると確信している。
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Research Products
(3 results)