2019 Fiscal Year Annual Research Report
A novel strategy for treatment of diabetes by immuneregulation(Fostering Joint International Research)
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15KK0355
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
平井 敏仁 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70722693)
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | 免疫寛容 / 制御性T細胞 / iNKT細胞 / 移植片対宿主病 / IL-2 / 遺伝子導入 / 細胞工学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
臓器移植後の免疫抑制剤使用は多くの合併症を引き起こし、患者のQOLを低下させる。移植臓器に対する免疫寛容を確立できれば、維持免疫抑制療法は不要となり、通常の免疫抑制剤では克服困難であった慢性拒絶反応をも制御可能となる。Stanford大学S.Strober研究室では、骨髄移植と腎移植を併用した免疫寛容誘導の臨床試験を実施し、HLA合致移植における免疫抑制剤の完全中止に成功している。しかしながら、HLA半合致での成功例は少ない。 同大学R.S.Negrin研究室では、制御性T(Regulatory T: Treg)細胞を抽出、生体に移入することで移植片対宿主病(Graft versus host disease: GvHD)を予防できることを前臨床、臨床試験で報告している。同研究室では、invariant Natural Killer T(iNKT)細胞を利用したGvHD予防法も考案されている。これらの免疫制御細胞は相互に作用し、移植抗原に対する免疫応答を抑える。本研究では、Strober研究室、Negrin研究室と共同で、Treg, iNKT細胞を利用した新しい免疫寛容誘導法を確立することを目指す。 前年度までの成果で、liposomal-α-Galactosylcelamide (lipo-αGalCer)によりiNKT細胞を活性化することで、体外より移入したTreg細胞を生体内で増加させ、GvHD抑制効果を増大できることを確認した。本年度はさらに、Stanford大学K.C.Garcial研究室との共同研究において、彼らの開発したorthogonal IL-2受容体をTreg細胞に遺伝子導入することで、生体移入後のTreg細胞を特異的に増殖させ、移植免疫寛容の誘導効率を改善できることが証明された。発見した新技術の臨床応用に向けた解析、改善を進めている。
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Research Products
(4 results)