2015 Fiscal Year Research-status Report
Art for Ages: 高齢者のWell-beingと音楽実践の学際的研究
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15KT0095
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
正田 悠 同志社大学, 文化情報学部, 日本学術振興会特別研究員PD (00724361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 純 聖学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (20547004)
安田 晶子 東京女子大学, 現代教養学部, 特任専門員 (30573133)
田部井 賢一 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60609684)
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Project Period (FY) |
2015-07-10 – 2018-03-31
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Keywords | ネオ・ジェロントロジー / 音楽 / 健康 / Well-being / 学際研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では高齢者が音楽実践(音楽鑑賞や音楽演奏)を通して,どのように心理的,生理的,身体的に健康・Well-beingを獲得し得るのかを調べている。英国・スイス・日本からなる国際共同研究プロジェクトである“Art for Ages”に日本担当として参画し,世界最高水準の高齢化率を持つ日本において,高齢者が日常的にどのように音楽に触れているのか,またその程度が高齢者のWell-beingにいかなる役割を果たしているのか(調査, 研究1),実際に10週間にわたって合奏や合唱を行うと,高齢者の心理・社会的,身体・生理的Well-beingは向上するのか(質問紙および生理指標による実験, 研究2),認知症患者に対する音楽の効果(脳機能イメージングおよび神経心理検査, 研究3)という3点を具体的な検討課題とする。 初年度である本年度は,これまで「音楽と健康」というテーマでいかなる研究がなされてきたのかを網羅的に調べるために “Music, Health, and Well-being” (Oxford University Press, 2013) の各章で引用されている文献のデータベース化を行った。研究1において音楽実践が高齢者の健康に及ぼす効果を調べる質問紙調査を行うにあたり,その背景にあるメカニズムの予測が必要となるため,研究代表者と分担者の間でミーティングを実施した。さらに,2015年9月に京都で開催されたInternational Symposium on Performance Science 2015において国内外の共同研究者との打ち合わせを実施し,特に研究2の遂行にあたって,時期・場所等の決定,生理計測の方法,分析にいたるまでの具体的なスケジュールを決定した。次年度前期には研究1の調査を開始し,後期には研究2を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1の実施がやや遅れ気味ではあるものの,次年度中に研究1,研究2を実施する目処が立っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
調査研究を完了させ,データ分析ならびに学会・研究会等での発表を実施する。また2016年度前期に研究2の準備を完了させ,後期に介入研究を行う。
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Causes of Carryover |
今年度実施予定であった調査研究について,その内容の精査が必要となり,実施を翌年度に持ち越したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遅れが生じている調査を実施するとともに,研究計画どおり実験研究を実施する。
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