2019 Fiscal Year Annual Research Report
Environmental effects of smart food system and food lifestyle
Project/Area Number |
15KT0121
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鷲津 明由 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60222874)
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Project Period (FY) |
2015-07-10 – 2020-03-31
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Keywords | スマートフード / 家庭内生産関数 / コンビニエンスフード |
Outline of Annual Research Achievements |
スマート・フードチェーンシステム構築のためのインプリケーションを導くことを目的として,消費者の属性を踏まえた食卓ニーズの把握を目指し,「食卓 Market Analysis and Planning (食MAP) 」データを用いた分析を行った。食MAPは首都圏の家庭の365日食卓のメニュー,使用食材を,調理を担当する者の食や食材の買い物に対する意識とともに詳しく調査したデータベースである。また,観測事実をふまえながら,消費者のコンビニエンスフードの選択行動を説明する理論モデルを構築した。具体的には,スマートフード化を人々が調理努力を節約して自分の好みに合ったコンビニエンスフードを入手できる現象と考え,調理努力の指標とコンビニエンスフードの使用強度指標を定義したうえ,「食事」を家庭内生産するモデルを提示した。そして,食MAPのデータを用いて家庭内生産関数を計測して,そのシフト要因の探索を行った。また,「コンビニエンスフードの使用強度に関する調理努力の弾力性」も推定した。その結果,食に特別なこだわりを持つ人は,市場から購入したコンビニエンスフードをそのまま受け入れることに満足できない可能性があり,これらの人々が満足を得るためには追加的な調理努力の投入が必要であることが示された。また,高齢者には低い弾力性が計測され,彼らがコンビニエンスフードを受け入れるのに十分な柔軟性がないことがわかった。これは調理負担が重くなっている高齢者がコンビニエンスフードを受け入れにくいことを示唆する。しかしスマートフードシステムの下で,各自の好みに合ったコンビニエンスフードの探索が容易になることで,これらの問題点が解決されうることが,理論的にも,実証的にも示唆された。これらの結果はJournal of Health, Population and Nutritionにアクセプトされ,公表された。
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Research Products
(2 results)