2017 Fiscal Year Annual Research Report
An Analysis of Forms of Conflicts and Conflict Resolution Strategies in Ladakh, Western Tibet Today
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15KT0124
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
煎本 孝 北海道大学, 文学研究科, 名誉教授 (50124227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 孝子 金沢星稜大学, 人文学部, 教授 (20293839)
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Project Period (FY) |
2015-07-10 – 2018-03-31
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Keywords | 紛争 / 紛争解決 / チベット / ラダック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、インターネットを通したグローバルな情報の収集と発信が可能となっている現在のラダックにおける紛争の形態の変化とその条件を明らかにし、その上で、ラダックの人々が紛争の激化をいかに回避し、いかに解決しようとしているのかを、倫理的戦略、文化的戦略、制度的戦略という現在進行中の具体的活動からなる多面的紛争解決戦略に焦点を合わせ、記載、分析し、それらの有効性について検証する。 平成29年度においては、研究代表者と研究分担者は、紛争解決のための制度的戦略に関する分析のため、平成29年8月26日-9月9日に、制度的戦略としてのラダックの政治的地位をめぐる改革要求運動に関するラダックでのフィールド調査、および紛争関係文献資料調査を行った。また、研究代表者は、平成29年9月24-25日、「ナマステ・インディア文化祭」(東京)におけるインド政府派遣北部芸能文化協会ラダック文化公演、および、平成29年11月11-13日、「しあわせの経済世界フォーラム」(東京)に参加し、現代のラダックの文化、社会、経済活動と紛争解決のための問題点に関する調査を行った。研究分担者は、2018年1月3-12日に、インド国ブッダガヤでのフィールド調査を行い、ダライ・ラマ14世の法話を通した異なる宗教の平和的共存に向けたメッセージ発信の実態について検討した。 さらに、研究代表者は、平成29年10月2日に、日本学術振興会で行われた特設分野研究代表者交流会に出席し、現代の西チベット、ラダックにおける紛争の形態と紛争解決戦略の分析についての発表、意見交換を行った。また、平成29年11月4-5日に、第71回日本人類学会大会シンポジウム(於東京大学)において、ラダックにおける紛争解決戦略と心の人類学に関する研究発表を行った。
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