2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15KT0129
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
Hawkins Virgil 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (10511040)
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Project Period (FY) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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Keywords | 紛争 / メディア / アジェンダ・ビルディング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、武力紛争がメディアに注目または無視される要因及び過程を明らかにすることである。具体的に、1)国際報道に関する先行研究から創出した要素を紛争報道に適用、2)事例を用いて、紛争がメディアに注目・無視される要素の解明、3)比較分析により、包括的・グローバルなレベルでの要素の解明、となっている。平成28年度には1)を進めると同時に、日本、アメリカ、フランスの報道に対する量的・質的分析を用いて、2)の目的の解明を進めることが目的であった。 1)に関しては、引き続き専門誌・書籍等で発表されている国際報道に関する先行研究(外国で起きた出来事が注目される要素等)を調べ、暫定的に紛争報道への適用を試みた。紛争報道報の要因を解明するために、メディア学のみならず、社会心理学の観点も視野に入れ、先行研究の分析を行った。 2)に関しては、引き続き国際報道・紛争報道のデータ収集と分析を進めた。今年度は日本の新聞(朝日、読売、毎日)に加え、アメリカのニューヨークタイムズ紙、フランスのルモンド紙のデータ(いずれも2016年分を中心に)を集め、分析を進めた。質的分析について、引き続き報道関係者および他にメディア研究に取り組んでいる研究者への聞き取り調査および意見交換を行った。 また、日本国内外での学会発表を通じて、これまでの成果について発信を行った。今年度はIAFORのMediAsia学会(神戸で開催)とISA学会(アメリカのボルティモアで開催)で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由) 平成28年度に予定していた目的1(国際報道に関する先行研究から創出した要素を紛争報道に適用)に関しては、先行研究の調査が予定通り進んでいる。調査を関連分野にも広げつつ、紛争報道への適用もできている。また、目的2(日本の国際報道・紛争報道の事例を用いて、紛争がメディアに注目・無視される要素の解明)に関しても、分析対象としている日本の新聞(朝日、読売、毎日)に加え、アメリカ、フランスの新聞調査も予定通り実施することができた。聞き取り調査については、国内の報道関係者への調査は進んでいるが、海外(アメリカ、フランス)に関しては、まだ、メディア学の研究者に止まっており、平成29年度にはさらに報道関係者への聞き取り調査を進める予定である。また学会発表で成果の発信も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 平成29年度には、目的1(国際報道に関する先行研究から創出した要素を紛争報道に適用)の作業を事例に照らし合わせながら引き続き行う。また、目的2(国際報道・紛争報道の事例を用いて、紛争がメディアに注目・無視される要素の解明)に関しても、アメリカ、フランスの報道の事例研究を引き続き行いながら、オーストラリア・ニュージーランドの紛争報道も事例として取り上げ、量的・質的データを収集・分析を開始する。予定では、日本の報道機関に関する分析を終了することになっているが、部分的に、データ収集・分析も続ける予定である。また、これまでのすべての事例研究を比較分析する作業を開始する予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた質的分析(報道関係者等への聞き取り調査)を日本国内で行っているが、欧米での聞き取り調査がまだ限られており、特にヨーロッパでの聞き取り調査を行うことができていない。そのため、ヨーロッパへの出張の旅費が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に欧米での聞き取り調査を進める予定である。
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Research Products
(4 results)