2017 Fiscal Year Annual Research Report
Producing new social relations through "normalized" conflicts: focusing on the mexican indigenous movement.
Project/Area Number |
15KT0130
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
佐々木 祐 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (90528960)
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Project Period (FY) |
2015-07-10 – 2018-03-31
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Keywords | 先住民運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度にあたる本年度は、まず、二度の現地調査を実施した。2017年8月26日~9月25日にかけて、特に中米移民・難民支援現場における聞き取り調査・参与観察を実施し、そうした取り組みや運動の一つの結集軸としてサパティスタ運動・先住民運動が位置づけられていることを確認することができた。2017年12月21日~翌1月12日にかけては、さらに2018年の大統領選挙にむけて先住民運動や移民支援運動が大きく再編されている実情について調査し、その両者の関係についての知見を深めることができた。一般化した社会的不安と大きな社会再編のもとで、かつては別個のものとして位置づけられていた諸問題・取り組みが、思いもよらない形で位置づけ直されていることの現状を解明することが本研究の目的であったが、そうした状況についての質的かつ詳細な知見が3年間の研究において得られたと自負している。また、今後さらなる研究を行うに当たって十分な視座が得られただけでなく、共同研究も視座にいれた発展的研究の基盤を構築することができたと考えている。 こうした研究の成果は以下のように報告した。1)学術論文「縦深国境地帯」としてのメキシコ -- 中米 移民をとりまく空間編成と社会関係についての試論、Contact Zone 009 移動する身体:メキシコにおける中米移民の現状から、社会学雑誌 33号 2)学会発表縦深国境地帯における生:メキシコにおける中米移民、日本ラテンアメリカ学会研究大会(於東京大学本郷キャンパス)、2017年6月4日
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