2006 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙高温プラズマの観測的研究と偏光分光型超高精度X線CCD素子の開発研究
Project/Area Number |
16002004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
常深 博 大阪大学, 理学研究科, 教授 (90116062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林田 清 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (30222227)
宮田 恵美 大阪大学, 理学研究科, 助手 (40283824)
鳥居 研一 大阪大学, 理学研究科, 特任助手(常勤) (30344047)
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Keywords | 宇宙科学 / 宇宙物理 / X線天文学 / 人工衛星 / 電子デバイス / 電子機器 |
Research Abstract |
X線検出専用のCCD素子の開発は、順調に推移した。従来までの技術で製作した素子は確実な性能を発揮している。これに対して、新しい技術であるpチャンネル型素子の開発も進めた。概ね、空乏層の厚さは200μmを越えている。そのために、完全空乏層化を達成しやすく、裏面照射型にも転換できた。こうして3×6cm^2の有効面積を持つpチャンネルCCDを開発し,さらにシンチレータと組み合わせ、高エネルギーまで感度の高いSDCCDとして気球実験の準備を進めた。SDCCD検出器の十分な長期ランニングの後、2006年11月にブラジルで名古屋大学のスーパーミラーと組み合わせて気球を放球した。高度40km弱のレベルフライトに達した後、予想外の航路で回収には至らなかった。そのために、一回の観測だけに終わった。 CCDの読み出しを高速化するためのアナログASICの開発も順調に推移した。昨年度に開発した最初のASICであるM01の経験を基に、低雑音、高精度を目指した。こうして製作した素子MD01は、雑音レベルが30μVであり、ほぼ予定した低雑音となった。現在、どこまで高速化できるか、実際にCCDと接続して予定の性能を発揮できるかなどの試験を準備中である。 2005年度に軌道に載ったすざく衛星搭載のCCDカメラは順調に動作している。予想外の衛星内に生じた汚染により、CCDの低エネルギー側の検出効率はかなり低下してしまったが、1keV以上では高い検出効率、優れたエネルギー分解能を発揮している。軌道上の放射線劣化を補償する電荷注入(SCI)も予想通りに動作している。今では、SCIが標準的な観測方法になった。観測結果としては、超新星残骸(白鳥座ループ)からの炭素や窒素の輝線の検出などこれまでにない成果を挙げている。
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Research Products
(6 results)