2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトゲノム構造解析ツールとしての高密度ゲノムDNAマイクロアレイの開発と応用
Project/Area Number |
16012216
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井本 逸勢 (橘 逸勢) 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30258610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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Keywords | CGHアレイ / ゲノム / コピー数異常 |
Research Abstract |
現在の豊富なゲノム情報と資源のもとで、ヒト疾患のゲノム一次構造のhigh-throughputな検出ツールとして重要となる、高精度・高感度のゲノムDNAマイクロアレイの開発研究ならびに、これを用いたヒト疾患のゲノム一次構造解析を推進し、以下の結果を得た。 1.実用レベルのゲノムアレイの作製と解析技術開発 これまでに収集・単離したBAC・PACなどのゲノムDNAをもとに、実用レベルの高密度ゲノムアレイの作製を引き続き進めた。昨年度に得られた情報・リソースをベースに、(1)隣接遺伝子症候群をはじめ遺伝疾患の診断・スクリーニング用のアレイ、(2)X染色体の詳細な解析用のX染色体タイリングアレイの作製を進めた。また、既に作製した(1)癌関連遺伝子を主とする800種類のクローンからなるアレイ、(2)1p36のコンティグを含む特定の染色体領域の詳細な解析を行う高密度アレイ、(3)4500種類のクローンでヒトゲノム全体をカバーするゲノムワイドなコピー数スクリーニング用アレイの作製と改良を行うとともに、これらを用いた解析技術・分析方法などの整備をおこなった。 2.ハイブリダイゼーション・解析システムの改良 実際の検体を用いた解析によりアレイの精度・分解能・定量性・再現性などの評価を行った。またハイブリダイゼーションの自動化・簡略化を進めた。 3.ゲノムアレイを用いたヒト疾患におけるゲノム異常解析 ヒト癌細胞株やヒト臨床検体(癌ならびに遺伝疾患)を対象にコピー数異常の検出を行い、従来のCGH解析や試作レベルのDNAマイクロアレイでは検出できなかったホモ欠失や増幅あるいは微細なヘミ欠失や重複などを多数検出した。これら異常領域について個別に解析を進め、病態に関連する遺伝子を同定した。
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Research Products
(6 results)