2004 Fiscal Year Annual Research Report
特異的γセクレターゼ阻害剤を用いた活性型プレセニリン複合体の調節機構の解析
Project/Area Number |
16015243
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
池内 健 新潟大学, 脳研究所, 助手 (20372469)
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Keywords | アルツハイマー病 / プレセニリン / セクレターゼ / プロテアーゼ / 阻害剤 / 遷移状態アナログ |
Research Abstract |
1.分子プローブとしての特異的γセクレターゼ阻害剤の作成 γセクレターゼを選択的に阻害する遷移状態アナログ型阻害剤,L-685,458にbenzophenoneおよびbiotinを付加した阻害剤(L-852,505)およびBODIPY-FLを付加した阻害剤(BODIPY-L658,458)を作成した. 2.L-852,505を用いたプレセニリン(PS)複合体の生化学的解析 野生型PS1安定発現株にL-852,505を作用させ,阻害剤依存性に光架橋したタンパクをSDS-PAGEにて分離後,PS1特異抗体で免疫ブロットしたところ,断片型PS1のみを検出した.家族性Alzheimer病関連PS1変異(ΔE9)では,野生型同様にL-852,505によるラベリングを認めたが,機能喪失型PS1変異(D385A)ではラベリング効果を認めなかった.PS複合体の構成因子であるnicastrin, APH-1, PEN2を共発現した細胞(ANPP)ではPS1断片のラベリング効果の著明な亢進を認め,活性型PS1複合体の形成増加が示唆された. 3.BODIPY-L658,458を用いたPS複合体の免疫組織学的解析 ANPP細胞においてBODIPY-L658,458染色を行うと,その蛍光は細胞表面からearly endosomeに検出した.内在性PS発現細胞ではBODIPY-L658,458の蛍光強度は低かった,しかしながら,L-852,505を界面活性剤非存在下で培養細胞に作用させ,光架橋後,抗biotin抗体で免疫染色を行ったところ細胞表面に蛍光を検出し,内在性レベルでも細胞表面にPSを検出した.
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