2004 Fiscal Year Annual Research Report
脳の形成・発達に伴うタウリントランスポーターの発現変動と生理学的重要性
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16015305
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
藤田 卓也 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00247785)
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Keywords | タウリントランスポーター / タウリン / 大脳皮質ニューロン / 初代培養 / 発現変動 / アミノ酸トランスポーター |
Research Abstract |
本年度はマウス胎児大脳皮質より調製した初代培養神ニューロンを用いて、各development stageにおけるtaurine transporter(TAUT)遺伝子の発現および機能を精査した。マウス大脳皮質初代培養ニューロンにおけるtaurineの輸送はNaCl依存的かつ濃度依存的であり、輸送のK_t値は39±2μM、V_<max>値は20±0.7nmol/mg protein/15minであった(DIV7)。またtaurine1分子あたりの輸送に対し、2分子のNa^+と1分子のCl^-が共輸送されることも示された。こうしたtaurine輸送の特性は、既に明らかとされているTAUTの輸送特性とcomparableであり、RT-PCRおよびWestern blotで得られる結果を考え合わせると、TAUTはマウス大脳皮質ニューロンにおいても機能発現していることが明らかとなった。TAUTはDIV1よりニューロンに発現しており、DIV10まで培養日数依存的に輸送活性・タンパク発現量が上昇した。また、上述のようにtaurineはcycteinやmethionineからも細胞内で酵素的に合成されるが、cycteinやmethionineの輸送に関与しているアミノ酸トランスポーターASCT1やcysteine dioxygenase(CDO)、cysteine sulphinic acid decarboxylase(CSD)についてはDIV12までのmRNAの有意な変動が認められなかったことから、ニューロンの発達時におけるtaurineの供給は細胞外のソースに依ることが示唆された。新生児におけるニューロンの発達、ネットワーク形成時の酸化的ストレスに対してtaurineは神経保護的に作用していると考えているが、本研究の結果はTAUTをup-regulateすることでニューロン内のtaurine含量を増大させ、酸化的ストレスに対する防御機構を発現している可能性を示唆する。
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Research Products
(6 results)