2004 Fiscal Year Annual Research Report
オントロジを用いたソフトウェア要求分析・設計技術の研究
Project/Area Number |
16016230
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐伯 元司 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80162254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 穂積 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80163567)
海谷 治彦 信州大学, 工学部, 助教授 (30262596)
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Keywords | オントロジ / ユースケース / マイニング / ソフトウェア要求獲得法 / プロセス代数 |
Research Abstract |
本年度は,主にオントロジ活用の基礎的技術と,既存資産からのマイニングによりオントロジを抽出する技術の研究を行った.成果は下記のとおりである. 1.オントロジのメタモデルの開発 要求獲得時に生じる要求の欠落や,矛盾した要求の検出を行うための推論をもとに,どのような概念と概念間関係が必要かを考察し,オントロジを記述するためのメタモデルを開発した. 2.既存資産からのオントロジの抽出 同じ分野のソフトウェアの仕様文から,共通に出現する語彙を抜き出し,語彙の品詞分類と格構造より語彙間の関係を解析し,メタモデルのインスタンスとして部分的なオントロジを構築する手法を開発した.仕様記述対象システムの動作構造については,ユースケース記述に着目し,記述中に共通に出現する動作を表す動詞句とその出現順を取り出すことにより,オントロジの動作に関する関係を構築する手法を開発,評価した. 3.オントロジを用いた実現構造の選択 要求仕様からそれを適切に実現するフレームワークを選択できるかどうかを試験的にためすため,シナリオで書かれたシステムの動作(要求仕様の一部とみなせる)と,フレームワークの動作をプロセス代数で表現し,双模倣性の性質を検出することによって,適切なフレームワークを選択する手法を開発した.この手法を自動化するために,シナリオとフレームワーク中に含まれる同じ意味を持ったプリミティブなアクションを,オントロジを用いて対応づける手法を用いた.実際にプロトタイプツールを開発し,Webアプリケーションの例題に提供し,評価を行った.
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