2004 Fiscal Year Annual Research Report
多項式計画問題に対する大域的最適解法とその並列計算
Project/Area Number |
16016234
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小島 政和 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90092551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 克樹 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (40303854)
武田 朗子 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (80361799)
中田 和秀 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (00312984)
山下 真 神奈川大学, 工学部, 助手 (20386824)
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Keywords | 多項式 / 大域的最適化 / 並列計算 / 半正定値計画 / 凸緩和 |
Research Abstract |
本研究の目的は,以下の3つである. (A)半正定値計画問題に対する主双対内点法ソフトウェアSDPAおよびその並列版の改良 (B)多項式計画問題に対する凸緩和手法の改良高速化 (C)多変数多項式方程式系のすべての複素孤立解を計算する多面体的ホモとピー法ソフトウェアPHoMの改良 課題(A)に関しては,SDPAに対してスパースコレスキー分解を組み込んだ.これによりスパースな多項式計画問題の緩和から生じる大規模な半正定値計画問題をより高速に解くことが可能となった.この部分の並列化については次年度以降の課題である.また,等式条件,自由変数を含むより一般的な半正定値計画問題を扱えるようにSDPAを改良し,計算実験を通してその有効性を検証中である. 課題(B)に関しては多項式計画問題のデータの疎性を有効利用する半正定値計画緩和を考案・開発し,計算実験を通してその有効性を検証した.これにより,従来扱えなかったような規模の大きい多項式計画問題を解くことが可能となった.実際,この結果をまとめて論文では変数が10から2,000の規模の多項式計画問題に対する計算実験結果を報告している.今後,課題(A)で改良中の並列ソフトウェアSDPARAおよびSDPARA-Cと結びつけることにより,より大規模な問題に適用出来る見通しを持っている. 課題(C)に関しては並列計算により14次元のcyclic多項式方程式系に対するPHoMの超大規模な並列計算(東工大、東京電機大、徳島大、産総研の4箇所の5つのクラスタ:合計CPU数は1,002)に成功した.この結果はPHoMが十分に実用に耐えうることを示している.さらなる高速化をはかるためにPHoMのPhase 1を改良し,計算実験によってその効果を検証している.この部分は論文として執筆中である.
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