2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16016237
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
竹田 陽子 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (80319011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國領 二郎 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (00255580)
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Keywords | 情報開示 / 情報技術導入の成功要因 / ビジネス・モデル / トレーサビリティ / 技術と組織の相互適応 / カスタマイゼーション |
Research Abstract |
本研究は、1)どのような場合/どのような企業が自社の情報を開示するのか、2)企業が情報を開示する促進要因と阻害要因は何なのか、3)コラボレーションや取引にはどのような情報の開示が必要なのか、4)情報開示と企業の利益が矛盾しないビジネスの構造とはどのようなものなのか、最終的には5)情報開示が経済システムにどのような質的変化をもたらすのかという問題設定について何らかの答えを与える概念フレームワーク構築を目指している。 本年度は、二つの分野の実証研究を実施した。 第一は、コラボレーションにおける情報開示についての研究の一環として情報システム導入時のコミュニケーションについて実態調査を、前年度の情報システム・プロバイダー対象の調査に引き続き情報システムを導入するユーザー企業を対象として実施分析した。その結果、情報システム導入成果に正の効果を及ぼす主な要因は、各部門・企業の関与と戦略との連携であったが、そのために部門間、企業間のコミュニケーションが増大すると予測外のコストが増大し、導入成果にマイナスに作用するというトレードオフ関係があること、パッケージソフトウェアのカスタマイゼーションは、カスタマイゼーションをおこなわないパッケージ導入や委託開発に比べてユーザーの満足度が低いこと、大企業ほど情報システム導入に経営層が関与しないことなどが見出された。 第二は、情報開示のビジネス・モデルについての研究の一環として、トレーサビリティのビジネス・モデルについての事例に基づく概念構築をおこない、ICタグなどの技術を利用したビジネス・モデル設計上の最大の留意点は、ヒトに関する情報の関連付けであることを見出した。
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Research Products
(5 results)