2004 Fiscal Year Annual Research Report
多軸マイク・スピーカーアレイと追跡視覚とによる複数人物への局所的音声送受
Project/Area Number |
16016277
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
溝口 博 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00262113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 義孝 諏訪東京理科大学, システム工学部, 講師 (40350847)
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Keywords | マルチモーダルインターフェース / ユーザインターフェース / 実世界計算 / 対人協調機械 / 人工知能 / サウンドスポット |
Research Abstract |
本研究の目的は、対象とする人の頭部周辺に「スポット状」の高感度・高音圧分布を作り出してS/N比の高い集音・伝送を実現し、たとえその人が動いても、それに対してスポット状高感度・高音圧分布を追従させることが可能な対象人物追従型遠隔伝声システムの実現することにある。このため、具体的には多軸マイクアレイ・スピーカーアレイによる「スポットフォーミング」技術と、実時間ステレオ追跡視覚による移動対象人物へのスポット実時間追従技術との統合を図る。 この目的のため、今年度は以下の項目について研究を実施した。 1)スポット位置のリアルタイム移動可能化 前年度までに構築したスピーカーアレイでは、各スポットの位置は、システム稼働中は予め設定した位置に固定であった。これを稼働中にもそれぞれ独立して変更可能となるよう拡張した。 2)多軸スピーカーアレイによる3次元音場制御 前年度までに構築した2軸のスピーカーアレイを拡張して3軸のスピーカーを構築した。これを用いて3次元音場の制御を行い、スポット位置を任意の3次元位置に設定することに成功した。 3)マイク・スピーカアレイの組み合わせによる空間的音圧分布の測定 スピーカーアレイが形成する音圧の分布を3次元的に把握するためには、多数の測定点で音圧を測る必要がある。このため、マイクアレイを用いて複数点での音圧分布を同時に測定するようにし、測定効率を向上させて数千点での測定を実現可能とした。 4)音圧分布の時間変化に関するシミュレーション 計算力学的手法および並列計算手法を活用して、スピーカーアレイが生成する音圧の空間的分布の時間変化を数十マイクロ秒オーダの微少時間間隔でシミュレートすることができた。
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