2004 Fiscal Year Annual Research Report
人間行動とその対象物体との機能に着目した協調的認識機構と認識結果の自然言語表現
Project/Area Number |
16016283
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
北橋 忠宏 関西学院大学, 理工学部, 教授 (70029453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福永 邦雄 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60081296)
小島 篤博 大阪府立大学, 総合情報センター, 助手 (80291607)
長田 典子 関西学院大学, 理工学部, 助教授 (50368453)
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Keywords | 行動認識 / 物体認識 / シーン記述 / 概念分類 / 機能的分類 / 他動詞記述 |
Research Abstract |
近時、人間やその顔あるいはジェスチャーの認識がコンピュータビジョンの主題になっている。そのとき人間は複雑な形状をした物体と捉え、人間本来の特性というべき外界への働きかけを捉えようとはしていない。本研究では、働きかけの結果が視認できる場合にはフレーム間の差分という単純な手法で対象物が捉えられ、行動と関連づけることにより使用目的によって分類された物体認識が可能となる。認識された物体によって逆に行動の意味付けも可能になることを示した。 ものを食べるシーンの映像を例に取ると、フレーム間の差分により手とそれに伴い移動する他の領域が検出でき、それぞれの移動軌跡も取得できる。その随伴物の軌跡が口周辺で消滅することからそれが食べ物であり、手の動作は食餌行為であることが分かる。また運搬物を面上に置く行為は、手にした物体が面の上に移ることから行為の内容が分かり、面の上向き支持機能も推論される。 視点を変え物体認識によって獲得される知識を言語表現すると、従来の物体認識は「単語」、ジェスチャーの認識は「自動詞」であったのに対し、本研究で提案する認識は「他動詞」および「副詞句を伴う他動詞」であり、その認識対象世界の拡大を如実に見て取ることができる。このような意味で物体認識に新しい次元を開くものと言うこともできる。 以上の認識手法はオフラインの処理には適しているが、実時間処理には新たな手法が求められる。この点についても今年度末になってベイジアンネットワークを用いた手法を考案でき、良好な結果を得つつあり、国内の研究会では良好な評価を得ており、国際会議にも発表しようとしている。
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Research Products
(5 results)