2004 Fiscal Year Annual Research Report
無脊椎動物由来自然免疫関連タンパク質の分子レベルでの異物認識と応答機構の解析
Project/Area Number |
16017202
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
相沢 智康 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40333596)
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Keywords | 抗菌 / ペプチド / タンパク質 / 立体構造解析 / NMR / サイトカイン / 初期免疫 / 受容体 |
Research Abstract |
本研究計画では、無脊椎動物をターゲットとして、1)血中において異物排除に関連する血球を活性化するサイトカインとその受容体との相互作用、2)抗菌蛋白質とそのターゲットとなる分子の相互作用、の2点の課題について、分子レベルでの解析とその機構の解明に取り組んだ。 サイトカインに関しては、代表者が積極的に解析に取り組んできたGBP(Growth-blocking peptide)の血球細胞活性化機構の解明を課題として解析を進めた。GBPとその受容分子の相互作用および立体構造-機能相関に関する研究を、NMR法による立体構造、相互作用解析を柱として展開し、GBPの受容体に対する結合部位の同定、動作機構の解析を進めた。結果、N末端のGlyからなるリンカー領域が、受容体の活性化に極めて重要な役割を担うことなどを明らかにし、国際誌に発表したほか、学会発表を行った。 抗菌蛋白質関連研究の大きなトピックスとしては、その種類による抗菌スペクトラムの違い、すなわちターゲット認識メカニズムの解明が上げられる。そこで、代表者が解析に取り組んできた、種々の抗菌蛋白質について認識機構に関する知見を深めることを目標とした。極めて興味深い成果として、線虫由来新規抗菌ペプチドである、ASABFについて、変異体の作成などを行い、立体構造-活性相関の研究を進めた結果、C末端に存在する極めて特徴的なフレキシブル領域が、強い抗菌活性の発現に必須であることを明らかにした。この結果は、ASABFが生体膜と相互作用する際の立体構造変化、抗菌活性発現機構を解明するうえで極めて興味深いものといえ、この成果について学会発表を行ったほか、現在論文投稿準備中である。
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Research Products
(4 results)