2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16017283
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平山 謙二 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60189868)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 三穂子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (40336186)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
|
Keywords | ベトナム / デングショックシンドローム / デング出血熱 / 感受性遺伝子 / HLAクラスI / HLAクラスII / マイクロサテライトマーカー / プールDNA |
Research Abstract |
熱帯感染症であるデング熱の重症化メカニズムを解明するために、限られた地域の同一民族の患者を対象として厳密な臨床基準に基づいて重症化群および対照群を選別し相関解析により重症化群に特徴的な遺伝子を同定することを目的として本研究を行った。対象としたのは、ホーチミン市第2小児病院およびビンロン県予防医学センター小児病院に受診あるいは入院した小児デング熱・デング出血熱患者でKinh族を対象としたケースコントロールスタディによる相関解析を行った。患者の臨床所見および血液検査の結果からWHOの基準に基づきデング熱の診断およびその重症度の判定を行った。その結果、デング出血熱群(DHF)はホーチミン市第2小児病院で121名、ビンロン県予防医学センター小児病院で20名、デングショック症候群(DSS)は172名と159名であった。対照集団は、年令、性別を一致させたビンロン県の一般集団(200名)とした。採取した血液より染色体DNAを抽出し、HLAクラスI遺伝子領域(HLA-A,B)、クラスII(DRB1)遺伝子領域のアレルタイピング、TNF-αプロモーター遺伝子領域についてSNPタイピングによる相関解析を行ったところ、HLA-A,HLA-Bアレル、TNFαプロモーターアレルと重症度との相関は認められなかったが、HLA-DRB1*0901アレルがDHF群でDSS群に比べ有為に増加する事が明らかとなり、重症化に対する抵抗性のアレルであることが示唆された。 また、免疫応答関連遺伝子として180遺伝子を選別し、それぞれの遺伝子のイントロン内、あるいは近傍(100K以内)にあるマイクロサテライトマーカーを設定し、プールDNA法を用いた解析を開始した。
|
Research Products
(1 results)