2004 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞活性化におけるIkBキナーゼファミリーの役割
Project/Area Number |
16021231
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
改正 恒康 独立行政法人理化学研究所, 生体防御研究チーム, チームリーダー (60224325)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 克明 独立行政法人理化学研究所, 生体防御研究チーム, 研究員 (50324843)
|
Keywords | 樹状細胞 / Toll様受容体 / IκBキナーゼ / I型インターフェロン / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
樹状細胞は自然免疫による微生物成分認識と獲得免疫の活性化を連関する上で必須の細胞であり、その細胞の活性化機構を明らかにすることは、有効なガン免疫の確立のために必須である。特に、Toll様受容体(TLR)と呼ばれる一群の膜タンパクは、微生物成分の認識、および樹状細胞の活性化に極めて重要である。最近、IκBキナーゼファミリーの中のinducible IκB kinase (IKKi/IKKε),TANK-binding kinase 1(TBK1)が、転写因子IRF-3をリン酸化すること、そして、2本鎖RNAの認識に関与するTLR3,およびLPSの認識に関与するTLR4のシグナルによるIRF-3の活性化、およびインターフェロンβ(IFNβ)産生の誘導に関与していることがin vitroの実験により明らかにされた。本研究では、IKKi, TBK1の遺伝子欠損マウスを用いて、これらのキナーゼの生体内での役割を解析した。TBK1欠損マウスにおいては、TLR3,TLR4シグナル、および、ウイルス感染によるI型IFNの産生が著明に低下していた。IKKi単独欠損マウスでは、このような障害は認められなかったが、TBK1/IKKi2重欠損マウスでは、TBK1欠損マウスよりもさらなる障害を認めた。この結果から、TBK1が主としてI型IFN産生誘導に関与し、IKKiはTBK1と協調してI型IFN産生誘導に関与していることが明らかとなった。
|
Research Products
(6 results)