2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16021237
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
八木田 和弘 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90324920)
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Keywords | 概日リズム / mPER2 / リアルタイムモニター |
Research Abstract |
本研究課題は、概日リズムと発がん制御とのクロストークの研究である。これまでの研究で、時計遺伝子mPer2のノックアウトマウスにおいてリンパ腫が発生することが知られている。本研究課題では、哺乳類時計タンパクmPER2について、細胞内でどのような因子と複合体を形成しているのかを、複合体タンパク精製とそれに引き続く質量分析による解析で明らかにする。 我々は、Tet-Offシステムを用いて薬剤依存性にflag-mPer2遺伝子の発現が制御できる安定細胞株を作成した。このTet-Off/flag-mPer2細胞株を大量培養し、抗flag抗体を固定したアフィニティーカラムを用いてflag-mPER2を含むタンパク複合体を精製した。得られたタンパク複合体をSDS-PAGEにて展開し、タンパクを分離した。特異的なバンドを切り出し、トリプシンでゲル内消化したのち、MALDI-TOF MS/MS法にて質量分析を行った。その結果、いくつかのタンパクが同定されたが、このタンパクの概日リズムにおよぼす機能と、発がん制御につながる機能との両面から詳細に検討している。今後、mPer2以外の時計遺伝子についても同様に安定発現細胞株を樹立し、タンパク質複合体の解析を行っていく予定である。 また、細胞レベルでの研究の他に個体レベルでmPER2発現と発がん制御との関連を解析するために、Tetシステムを利用した時間的な発現調節が可能な遺伝子導入マウスの作製を行っている。現在、遺伝子導入マウスが複数ライン取得できており、導入遺伝子の発現が適切に認められるかを検討している段階である。 さらに、RNAiを用いた遺伝子ノックダウン法を培養細胞で確立し、その概日時計に及ぼす影響をルシフェラーゼを用いた生物発光によるリアルタイムモニター法にて測定する系を構築した。現在までに、時計遺伝子群についてRNAiを行い、培養細胞における概日時計の異常を観測した(投稿準備中)。この系を用いて、概日時計を構成する因子と発がん制御因子との分子ネットワークを解析している。
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Research Products
(4 results)