2004 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性シグナリング遺伝子を改変した造血幹細胞移値による血管・リンパ管新生の抑制
Project/Area Number |
16022256
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
馬嶋 正隆 北里大学, 医学部, 教授 (70181641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泉 北里大学, 医学部, 助教授 (90172999)
藤田 朋恵 北里大学, 医学部, 助手 (20296510)
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Keywords | ATla受容体 / ノックアウトマウス / 腫瘍 / 血管新生 / ストローマ / VEGF / 骨髄細胞 / 骨髄移植 |
Research Abstract |
従来のPG受容体の成果に加えて、AT1a受容体ノックアウトマウスを用いて腫瘍増殖、血管新生に、アンギオテンシンが重要であること示すことができた。しかも、腫瘍を接種したWT、AT1aノックアウトマウスにAT1受容体拮抗薬をさらに投与しても、ノックアウトマウスでは腫瘍増殖、血管新生が抑制されなかったことから、腫瘍細胞よりむしろ宿主のストローマを場としたAT1受容体シグナリングが重要であることを示すことができた。実際に役割を持つストローマ細胞はCD3、Mac-1ダブルネガティブのfibroblast様の細胞であり、AT1aシグナルがVEGFの産生を増大させていた。さらにストローマにこれらの受容体を発現する細胞が遊走することがキーとなると思われたので、ノックアウトの骨髄細胞を致死量の放射線処理をしたマウスに移植し、選択的に骨髄細胞の受容体をノックアウトしてみたところ、腫瘍増殖、血管新生がノックアウトマウス骨髄移植マウスで抑制された。同ノックアウトマウスにはLacZが導入されているため、同ノックアウトマウス骨髄移植マウスでβ-galの染色を行ったところ、確かにストローマへの移植骨髄細胞の遊走は確認でき、ストローマへの炎症性メディエーター受容体発現細胞の遊走が腫瘍血管新生に重要であることを示すことが出来た。遺伝子を改変した骨髄細胞移植が固形腫瘍の治療になりうることを示すことが出来た。さらに、リンパ管新生の炎症性メディエーターの調節機構が示唆され、同受容体シグナリングがリンパ管性転移の標的となりうることが示せた。
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Research Products
(7 results)