2004 Fiscal Year Annual Research Report
RBファミリータンパク質のリン酸化と分解を介した細胞周期制御機構
Project/Area Number |
16026214
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
北川 雅敏 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 千晴 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
北川 恭子 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助手 (20299605)
小田 敏明 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90126805)
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Keywords | RBタンパク質 / ユビキチンリガーゼ / プロテアソーム / p27Kip1 / 細胞周期 |
Research Abstract |
本研究では、RB癌抑制経路の癌抑制遺伝子産物の分解亢進による細胞悪性化機構の解明を目指す。特に癌抑制遺伝子産物RBタンパク質のユビキチンリガーゼの同定、細胞内での分解機構の詳細を明らかにする。さらに、RBタンパク質のユビキチンリガーゼの発現亢進に伴うRBタンパク質の分解亢進による細胞癌化について培養細胞および臨床癌での解析を行うことを目的とする。 p53のユビキチンリガーゼであるMdm2がRBタンパク質に結合し、ユビキチン化することを見出した。Mdm2はRBファミリーの中でRBタンパク質だけを特異的にユビキチン化しp107やp130はユビキチン化しなかった。また、癌抑制遺伝子産物ARFはRBタンパク質のユビキチン化を抑制した。細胞にMdm2を過剰発現するとRBタンパク質の分解速度が亢進し、プロテアソーム阻害剤処理で抑制された。またドミナントネガティブMdm2やMdm2のsiRNAでRBタンパク質の分解が阻害されることがわかった。さらにヒトのMdm2が高発現している癌検体において、RBの発現量が低く、Mdm2によりRBの分解亢進が細胞癌化に寄与していることが判明した(Uchida et al. EMBO J 2005)。 また一方で、我々はCDK阻害タンパク質p27をユビキチン化し分解に導く新たなユビキチンリガーゼを同定した。
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