2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16026238
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
村上 浩士 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80262020)
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Keywords | 細胞周期 / チェックポイント / 減数分裂 / 二重鎖切断 / DNA複製 / 遺伝子組み換え / Rad3 / cds1 |
Research Abstract |
減数分裂の大きな特色の一つはDNA複製後に遺伝子組み換えのための高頻度の二重鎖切断が生じることである。現在の減数分裂における重要な問題の一つは、DNA合成と遺伝子組み換えのための二重鎖切断がどのように制御されているか未解明な点である。この研究の目的は、減数分裂においてDNA合成後に二重鎖切断が起こるというタイミングを計る新しい機構を分子レベルで解明することである。本研究において、分裂酵母でこの過程を詳しく調べてみた。DNA合成阻害剤であるヒドロキシレア(HU)で処理すると、DNA複製が阻害されるだけでなく、二重鎖切断も阻害された。しかし、DNA複製後にHUを加えても二重鎖切断は阻害されなかった。このことより、HUは直接二重鎖切断の形成を阻害しているのではなく、DNA複製を介して二重鎖切断を抑制していると考えられる。そこで、DNA複製と二重鎖切断をカップリングさせているような因子をスクリーニングしたところ、Rad1,Rad3,Rad9,Rad17,Rad26,Hus1,Cds1がこの制御に必要であることが明らかになった。さらに、これらの変異株でみられる二重鎖切断は正常な場合と同じ位置に観察され、二重鎖切断因子Rec12を必要としていた。以上のことから、DNA複製と二重鎖切断は独立した現象で、チェックポイント因子により制御されていると考えられる。この研究により、このようなチェックポイント因子がヒトを含む高等動物の減数分裂におけるDNA複製と遺伝子組み換えのカップリングにも関与していることが推察された。
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