2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16027245
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
横山 尚彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70191525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 紀之 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90381954)
芝 大 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (50360722)
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Keywords | 繊毛 / カルシウム / 腎臓 / 機械的刺激 / inv |
Research Abstract |
本年度の日標として、腎臓尿細管細胞への水流刺激によるカルシウム流入の有無の検討をまず行った。そのために、野生型およびinvマウスの腎臓尿細管細胞の不死化株を用いた。野生型腎臓尿細管株が培養後約3日日には繊毛を有するようになっていることを確認後、FCS2 cell culture chamberを用いて、培養細胞に水流負荷をかけた。水流負荷は0.7〜2.0 dyne/cm2といった極小の負荷をおこなった。Fura2によるカルシウム取り込みは340nm/380nmの吸光度の比で測定している。 野生型腎尿細管細胞へ水流負荷開始後、緩やかなカルシウム流入が観察されたが、ピークに達するまで約5秒必要とした。また、水流負荷停止後、カルシウム流入は低下した。水流停止後のカルシウム濃度の低下は素早く起きるのではなく、水流負荷停止から50から200秒ほどかけて緩やかに低下していることが観察された。また、invマウス由来腎臓尿細管株に対しても水流負荷を行ったが、カルシウム流入は野生型に比して少なくまた持続性がなかった。 そこで、野生型とinvマウスの腎臓尿細管細胞の水流負荷に対する応答を初代培養株においても見られるかどうかを検討した。また、この水流刺激に対する応答が尿細管部位により異なるかどうかを知るためLotusおよびDBAレクチン染色により尿細管の部位を同定して、水流負荷を加えた。結果は不死化樹立細胞とは異なり、invマウス由来の腎臓尿細智細胞も水流刺激に対して野生型マウス由来細胞と同様にカルシウム流入が観察された。また、尿細管部位による反応性に差が存在するかどうかを調べたが、顕著な差異は認められなかった。
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