2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゼブラフィッシュのフォワード遺伝学による脊椎動物初期発生研究
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16027252
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
川上 浩一 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (70195048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 康之 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (90370113)
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Keywords | 分子生物学 / 発生遺伝学 / ゼブラフィッシュ / トランスポゾン / 挿入変異 / 転移酵素 / 遺伝子トラップ / トランスジェニック動物 |
Research Abstract |
(1)メダカTol2因子を改変し、トランスポゾンベクターの開発を行った。このトランスポゾンベクターにスプライスアクセブター部位、リポーター遺伝子であるGFP遺伝子を組み込んだ遺伝子トラップベクター、及びHSPプロモーターとGFP遺伝子を組み込んだエンハンサートラップベクターを構築した。次に転移酵素をコードするmRNAを試験管内で合成し、遺伝子トラップベクターをもつプラスミドDNAとともに、ゼブラフィッシュ受精卵内へ微量注入により導入した。 (2)微量注入を施された胚を成魚にまで育て、かけあわせにより次世代のゼブラフィッシュを得た。それら次世代ゼブラフィッシュ胚を実体蛍光顕微鏡下で観察することにより、GFPを組織特異的、器官特異的に発現するトランスジェニックゼブラフィッシュを合計91系統分離した。 (3)これらゼブラフィッシュ系統について、トランスポゾン挿入をもつヘテロ2倍体フィッシュをかけあわせ、ホモ2倍体胚を作製し、表現型の解析を行った。その結果、劣性致死及びヒレの形態形成異常を引き起こすトランスポゾン挿入を同定した。ヒレ形成異常変異についてはwntシグナル伝達経路の転写因子をコードする遺伝子へのトランスポゾン挿入が原因であることを明らかにした。 (4)ゼブラフィッシュ母性変異bobtailが中脳後脳境界領域形成に欠損を示すことを明らかにした。また、bobtail遺伝子のポジショナルクローニングによる同定をすすめ、PAC及びBAC2クローンからなる約250kbの染色体領域にマップすることができた。
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[Journal Article] The Zebrafish pob gene encodes a novel protein required for survival of red cone photoreceptor cells2005
Author(s)
Taylor, M.R., Kikkawa, S., Diez-Juan, A., Ramamurthy, V., Kawakami, K., Cameliet, P., Brockerhoff, S.E.
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Journal Title
Genetics Feb.16(on line publication)
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[Journal Article] A transposon-mediated gene trap approach identifies developmentally regulated genes in zebrafish2004
Author(s)
Kawakami, K., Takeda, H., Kaswakami, N., Kobayashi, M., Matsuda, N., Mishina, M.
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Journal Title
Developmental Cell 7
Pages: 133-144
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