2005 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア大陸における元素状炭素および有機炭素の動態の解明
Project/Area Number |
16030203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20110752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 真 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00225343)
宮崎 雄三 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (60376655)
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Keywords | エアゾロル / 元素状炭素 / ブラックカーボン / 不発揮性粒子 / 健康影響4 / 気候変動 |
Research Abstract |
元素状炭素(EC、あるいはブラックカーボン)は、高濃度になる地域では人体に悪影響を及ぼす。さらに太陽光の吸収が強いため大気の放射収支にも重要な影響を与える。本研究では都市域においてECの長期観測を行い、COをトレーサーとして用いることでECの排出源と大気中での挙動(季節変化、日変化、粒径分布)やそれらを支配する要因を明らかにした。このために高い時間分解能(1時間)と測定精度を持つ熱・光学方式によるEC計、及び大気導入部を加熱したScanning Mobility Particle Sizer(SMPS)(不揮発性粒子を選択的に測定)を用いて観測を行った。観測は代表的なメガシティーである東京都市域において通年(2003年5月ー2005年2月)で行ってきた。 SMPSにより測定された不揮発性粒子の質量濃度とEC分析装置によるEC質量濃度は10%の範囲内で良く一致し、不揮発性粒子の質量濃度はEC質量濃度を代表することが示された。また、EC質量濃度の大部分は体積等価粒径130nm付近にピークを持つことがわかった。ECとCOは良い相関(R^2=0.62)を示し、類似の排出源を持つことが示唆された。観測全期間のEC、COの中央値はそれぞれ1.8±1.8μgm^<-3>、368±274ppbvであった。また、ディーゼル車からの排出が卓越する早朝のΔEC/ΔCO比は7.2±2.6×10^<-3>ngm^<-3>/ppbvと変動は小さい。ΔEC1ΔCO比は気温の季節変化に対応し春-秋に最大値を示した。東京都におけるEC排出の規制開始(2003年10月)後1年で東京都での粒子排出規制後1年でΔEC/ΔCO比に自然変動(10%)以上の変化は見られなかった。
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Research Products
(7 results)