2004 Fiscal Year Annual Research Report
半導体・磁性体複合構造を用いた非相反磁気光学デバイス及び集積化の研究
Project/Area Number |
16031204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 大雅 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (50345170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 義昭 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50183885)
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Keywords | 導波路光アイソレータ / 半導体光増幅器 / 磁気光学効果 / 集積光デバイス / InGaAsP |
Research Abstract |
小型で低コストな光素子を目指して、これまで光変調器等、様々な光デバイスと半導体レーザとの集積化デバイスが実現されてきたが、光アイソレータは材料に整合性がないため、集積化は困難とされてきた。導波路型光アイソレータは端面発光型半導体レーザとのモノリシック集積化が可能になることから、その実現が強く望まれている。また導波路型の非相反素子の実現は半導体光素子の縦続接続を可能にし、高機能な光集積回路の実現を可能にする。非相反損失変化型の導波路型光アイソレータは、半導体光増幅器に強磁性金属を蒸着するだけという簡易なデバイス構成ですみ、これまで理論的に提案されてきたが、実証例はなかった。我々はInGaAsP半導体光増幅器をハイメサ導波路に加工し、側壁にFe薄膜を蒸着することにより、多くの光通信用半導体レーザが動作するTEモード(波長1530-1560nm)に対して14.7dB/mmの非相反損失効果を観測することに世界で初めて成功した。この値は例えば30dBの消光比をもつ光アイソレータを作製する場合に2mmのデバイス長ですむことに相当する。また、本導波路型光アイソレータは従来の光アイソレータで必要であった2つの偏光子を必要としない。これにより従来困難であった、半導体レーザと光アイソレータの集積化が可能になると考えられる。これらの成果は2件の英文誌、2件のpost dead line paper presentationを含む3件の国際会議、1件の国内会議招待講演、2件の国内会議通常講演にて発表した。
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