2004 Fiscal Year Annual Research Report
極限界面・結晶成長制御による室温スピントロニクスデバイスの研究
Project/Area Number |
16031208
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田畑 仁 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00263319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 洋昌 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20362626)
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Keywords | 酸化物ワイドギャップ半導体 / 磁気光学測定 / スピントランジスタ / ホモエピタキシャル成長 / 非平衡膜結晶成長 / 2次元電子ガス |
Research Abstract |
研究は単結晶基板上での磁性ZnO薄膜の作製と電界効果実験の2つを同時進行で行った。 単結晶基板上の磁性ZnOの作製については、磁性イオンの固溶限の同定およびケミカルドーピングによるキャリア量制御を達成した。 また、電界効果実験については、我々が確立した技術を用いてTFT構造の作製を磁性イオンドープZnOに対して行った。これまでに作製されたZnOトランジスタはON/0OFF比から十分に動作することがわかっており、この構造によって磁性ZnOへの動的キャリア注入は有効に行えた。さらに単結晶基板を用いたホモエピタキシャル系において多層構造作成し、量子井戸構造に起因する2次元電子ガス特性の発現を確認した。 磁性状態を検証する為にプリズムカップリング法の開発を行った。薄膜表面に三角プリズムを押さえつけ、そこにある入射角で偏光レーザーを入射した。薄膜中を透過している間に偏光面は回転し、出力時には薄膜の磁気状態に従って、ある偏光角をもって検出器に到達する。通常の垂直入射に比べて光路長が数千倍長くなるために、出力時の回転角は磁気情報に対して非常に敏感であろうと推測された。プレリミナリーな結果としてテストサンプルに対して十分に動作することの確認を実施した。本測定は薄膜の屈折率に大きく依存するため、磁性イオンドープZnOの屈折率を事前にORDによって測定しておき、それにあわせたクラッド層の選択、設計を実施し、基礎特性を評価した。
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Research Products
(20 results)