2004 Fiscal Year Annual Research Report
GaNベースの透明強磁性半導体の創製及びデバイス応用に関する研究
Project/Area Number |
16031209
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
周 逸凱 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60346179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝日 一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90192947)
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Keywords | スピントロニクス / 窒化物半導体 / 希薄磁性半導体 / MBE成長 / 室温強磁性半導体 |
Research Abstract |
新磁性半導体材料としては、MBE法を用いて、GaMnN,GaCrN,GaGdN,GaDyN,GaEuNなどの作製に成功した。これらの新物質に対して、磁気及び光学特性の研究から、GaCrN及びGaGdNは目的のデバイス材料の適当な候補として考えられる。スピン制御トンネルデバイスを目指して、強磁性/非磁性のGaCrN/GaN/GaCrN三層デバイス構造を作製した。ヘテロ界面に垂直方向に電流を流し、磁気抵抗を調べた結果、磁気抵抗が大きなヒステリシス曲線を示した。しかも、2層のGaCrN中のCr濃度差が大きいほど、ヒステリシス曲線の開きが大きい。三層構造を最適化することにより、より大きなトンネル磁気抵抗比を期待できることから、現段階では、中間層のGaNをAlGaNに置き換え、AlGaN及びGaCrNの厚さを変化させて、三層構造を成長し、より小さいサイズのトンネルデバイス構造を作製した。 一方、本研究では、GaCrNドットの作製も初めて試みた。GaN上に平坦なAlNを成長させ、その上にGaCrNドットを作製した。比較のため、GaNドットも作製した。原子間力顕微鏡及びTEMによる観察から、大きさ約50nm、高さ約6nmのGaCrNドットが確認できた。更に、発光特性も調べ、バルクのGaNの発光ピークより長波長側にGaCrNの発光スペクトルが観察された。その長波長側へのシフトはピエゾ効果によるものであることがわかった。
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