2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16033208
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根東 義則 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90162122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 好幸 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (70333797)
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Keywords | 高分子 / 金属錯体 / 固定化 / 動的制御 / 合成 / ビスインドール / カップリング / フルオラス |
Research Abstract |
固定化したヨードインドール誘導体にパラジウム触媒存在下ピナコールボランとの反応を行うことにより固定化インドリルボラン誘導体を調製し、また続くアリールハライドとのパラジウム触媒クロスカップリング反応を用いて高分子上における精密合成を検討した。この高分子上のパラジウム触媒ホウ素化反応は、溶液反応で行うよりも選択に進行し、二量化反応などの副反応は全く見られず、調製した固定化したインドリルホウ素誘導体は、種々のインドールアルカロイド、特に最近生理活性が注目されているビスインドールアルカロイド類の合成を行った。特に、高分子担体上の特徴的な反応であるモノ官能基化反応を活用し、分子に反応点が二つある場合に、片方のみを高分子上の基質と反応させ、次いであらためて別の基質と反応させることにより非対称な修飾を可能とすることができた。ビスインドリルマレイミド誘導体はrebeccamycinなどに見られる基本構造であり、その誘導体のなかからPKC阻害剤として優れた活性を示すものが見出されている。固定化インドリルホウ素化合物をパラジウム触媒存在下、ジブロモマレイミドと反応させると、選択的モノ置換体が得られ、続いて別のインドリルホウ素化合物とカップリング反応を行い、非対称なビスインドリルマレイミド誘導体を合成し、ライブラリーの構築を行った。またビスインドリルピラジンは海洋天然物dragmacidin類の合成中間体として重要であり、またこのビスインドリルピラジン自体にも抗腫瘍活性が見出されている。ブロモヨードメトキシピラジン誘導体を用いてパラジウム触媒反応を行い、次いで別のインドリルホウ素化合物とカップリング反応を行うことでビスインドリルピラジン誘導体のライブラリー合成もおこなった。さらに高分子固定化と同様にフルオラスタグ化を用いる手法も検討した。
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Research Products
(5 results)