2004 Fiscal Year Annual Research Report
化学実験のダウンサイジング適用可能性調査とエミッション評価
Project/Area Number |
16034202
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
石橋 康弘 長崎大学, 共同研究交流センター, 助手 (00212928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武政 剛弘 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 教授 (70039684)
高尾 雄二 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (20206709)
竹下 哲史 長崎大学, 共同研究交流センター, 助教授 (20295083)
田平 泰広 長崎大学, 共同研究交流センター, 教務職員 (50227253)
篠原 亮太 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (40316188)
辻 正道 イー・アンド・イーソリューションズ株式会社, 環境第一事業部, 技師長
吉松 未知郎 テクノクリーン株式会社, 営業本部, 常務取締役西部地区統括部長
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Keywords | ダウンサイジング / 化学物質 / 実験廃液 / DNAマイクロアレイ / 化学分析 |
Research Abstract |
近年、様々な環境問題がクローズアップされ、これらの問題解決及び持続可能な社会の構築に向け、様々な取り組みがなされている。 大学等は教育研究機関であり、これらの問題解決のために、研究活動による貢献が求められている。その反面、教育・研究・医療活動により、エネルギーや資源を消費し、多種多様な化学物質を使用してきた。 これまでの大学等における取り組みは、排出された廃液等を適正に処理し、環境へのインパクトを低減させてきたが、これでは、省資源・省エネルギーという点では、貢献しているとは言えない。また、内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)等のような化学物質の環境・生態への影響が無視できないことが明らかとなり、エミッションの発生量そのものを少なくすることが求められ、ダウンサイジング化した実験の必要性がでてきた。 そこで、本研究では、大学等の研究室で行われている実験の内容を調査し、その実験のフローの中で排出されるエミッションを抽出し、その環境へのインパクトを明らかにし、ダウンサイジングすべき実験のランキングを示すことを目的とした。 本年度の研究は、本研究に参加している長崎大学と熊本県立大学の化学実験を行う学部・学科を対象にアンケート調査(紙面及びヒヤリング)により、各実験のフローと排出されるエミッション(廃液、排ガス、廃棄物等)について調査した。また、実験を行うことにより排出される排ガス、廃液を化学分析とバイオアッセイにより毒性レベルを評価した。具体的には、現在、医薬分野を中心に幅広く用いられており、多数の遺伝子発現誘導や抑制を一度に網羅的に解析できる画期的な方法である酵母DNAマイクロアレイを用いて、実験廃液に発現応答する遺伝子をプロファイル化(データーベース構築)された遺伝子群と比較し、種々の化学物質が混在する実験廃液の環境リスク評価のための基礎データの集積を行った。 次年度はアンケート調査により抽出された実験のフローと排出されるエミッションについて、化学分析及び酵母DNAマイクロアレイによる評価を行い、ダウンサイジングが急務だと考えられる実験を明らかにする予定である。
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Research Products
(7 results)