2004 Fiscal Year Annual Research Report
金属微粒子を媒体とした液体中のマイクロプラズマ生成と生御
Project/Area Number |
16040204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
真船 文隆 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50262142)
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Keywords | マイクロプラズマ / ブレークダウン / パルスレーザー / 金属微粒子 / プラズマ吸収帯 / 光散乱 |
Research Abstract |
純水中あるいはポリヴィニルピロリジノンなどの高分子界面活性剤を含む水溶液中に、着目する金属の試料板を置き、現有のNd : YAGパルスレーザーの基本波(パルスエネルギー〜100mJ)をレンズで絞りながら照射した。このレーザー照射によっても金属表面付近にプラズマが発生するが、その結果として液体中に金属微粒子が生成した(液中レーザー蒸発法)。界面活性剤で安定化された金属微粒子は長時間安定である(寿命>1year)が、界面活性剤で安定化されていない場合でも、白金、金、銀に関しては1ヶ月以上の安定性を示すことがわかった。 金微粒子は520nm付近に、銀微粒子は400nm付近に強いプラズマ吸収帯を示し、白金微粒子は200nm付近にバンド間遷移に由来する幅の広い吸収帯と重なりあうような形でプラズマ吸収帯を有する。これら金属微粒子の吸収帯に共鳴するNd : YAGパルスレーザーの高調波(パルスエネルギー>100mJ)、あるいは非共鳴のパルスレーザーを、金属微粒子に照射することにより、金属微粒子を媒体として液体中にマイクロプラズマを生成した。 マイクロプラズマの生成は、プラズマを生成するレーザーと同じレーザーによる光散乱で確認した。金属微粒子がない場合は、ブレークダウンのしきい値が高いのに対して、ごく微量(水分子に対して1/10^<11>程度の金微粒子)の金属微粒子の存在により、ブレークダウンのしきいエネルギーが低下し、効率よくプラズマが生成することが明らかになった。
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