2004 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒ファイバレーザ誘起マイクロプラズマの研究
Project/Area Number |
16040213
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
水波 徹 九州工業大学, 工学部, 教授 (00174029)
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Keywords | レーザ誘起プラズマ / ファイバレーザ / フェムト秒光パルス / エルビウムドープファイバ / 光増幅器 / 受動モード同期 |
Research Abstract |
本研究の目的は光ファイバレーザを用いたマイクロプラズマ発生であるが、今年度はそのためのフェムト秒ファイバレーザシステムの開発を行った。受動モード同期8の字型エルビウムドープファイバレーザにより超短光パルスを発生させ、エルピウムドープファイバ増幅器(EDFA)で増幅した。 本実験では、ファイバレーザで繰り返し周波数12.2MHz(周期82ns)、平均出力強度9.1mWのパルスを発生させた。SHG自己相関計により、パルス幅は127fsと測定された。スペクトル幅から求めた理論値であるフーリエ変換限界パルス幅は117fsとなり、発生した超短光パルスは、ほぼフーリエ変換限界のパルスであった。パルスのピークパワーは4.4kWと見積もられた。マッハツェンダ型LiNbO_3変調器を用いてパルスの切り出しを行った。 変調パルス電圧を印加し、そのパルス幅50nsのとき単一パルスの切り出しを行うことが出来た。最後に、光変調器により切り出された超短光パルスの増幅をEDFAで行った。その結果、ファイバレーザ出力のパルスに対して約50倍の増幅が確認された。その利得は繰り返し周波数が100kHzまではほぼ一定であったが1MHzの繰り返しではやや低下した。1パルスのエネルギーは28nJとなり、増幅や非線形光学効果によるパルス幅の変化がないとすると、ピークパワーは220kWと見積もられる。この値は、気中プラズマの直接発生は困難であるが、固体表面や液体微粒子においてプラズマ発生が十分行える値と考えられる。 以上により得られたフェムト秒パルスを用いて、レンズで集光して固体ターゲット等に照射し、マイクロプラズマの発生の実験を行ない、発光分光法による測定や、アブレーション過程の観察などを行なう予定である。
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Research Products
(2 results)