2004 Fiscal Year Annual Research Report
磁界中マイクロ波による低気圧マイクロプラズマの生成と診断
Project/Area Number |
16040214
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤山 寛 長崎大学, 生産科学研究科, 教授 (20112310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 良信 長崎大学, 工学部, 助教授 (60199817)
篠原 正典 長崎大学, 工学部, 助手 (80346931)
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Keywords | プラズマ・核融合 / 半導体超微細化 / マイクロ・ナノデバイス / マイクロマシン / プラズマ加工 |
Research Abstract |
本研究では,磁界中マイクロ波による同軸型低気圧マイクロプラズマの生成を行い,低気圧短ギャップ長条件下で生成したプラズマの特性について調べた.得られた結果は以下のようにまとめられる. (1)磁界中マイクロ波放電を用いることで,低気圧マイクロプラズマを生成することが可能であることを解析的に示した. (2)磁界中マイクロ波による同軸型低気圧マイクロプラズマの生成を試みた結果,Xeガスを使用し,気圧0.01Torrの低気圧環境下でギャップ長0.5mmのプラズマ生成に成功した. (3)低気圧環境下でのマイクロサイズのプラズマは,現在までに開発されていないプラズマ源であり,新たなプラズマ源として,新しいプラズマ応用領域を開拓できる可能性がある. (4)プラズマが生成され始める放電開始磁界を測定した結果,ECRおよびω_c/ω=0.5付近の磁界を印加したときに放電が開始する傾向が確認され,同軸型低気圧マイクロプラズマの生成を行うにあたり,ω_c/ω=0.5などのハーモニック及びサブハーモニック共鳴が有効であることが示された. ラングミュアプローブ法によるプラズマ診断の結果,ω_c/ω=0.5付近で電子密度が最大となり,この条件では小口径金属管内でも安定にプラズマが生成されており,逆に,ECR条件では電子密度の低下が確認された.この原因としては,ω_c/ω=0.5付近では電子軌道が収縮するために,小口径金属管内での電子損失は抑制されるが,ECR条件では急激に加速された電子が管壁に衝突し,損失するためではないかと考えられる.
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