2006 Fiscal Year Annual Research Report
記憶Bリンパ球の分化とBリンパ球活性化の必要性の検討
Project/Area Number |
16043223
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村松 正道 Kanazawa University, 医学系研究科, 教授 (20359813)
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Keywords | クラススイッチ / AID / 抗体 / siRNA / hypermutation |
Research Abstract |
somatic hypermutationとクラススイッチがどのようにコントロールされて起こるかを理解するためにAIDの活性を制御するコファクターのクローニングを試みた。AIDが可変領域やスイッチ領域にDNA切断を特異的に導入できるのは、酵素活性中心であるAIDを反応の場にリクルートするコファクターが重要と考えている。そのようなコファクターの単離が領域特異的DNA切断活性のメカニズムを知る上で重要となる。AIDに物理的に結合するAIDコファクターの単離を大腸菌two hybrid法で試みた。AIDをベイトにcDNAライブラリーをスクリーニングした結果、B細胞で発現しおり、two hybridのレベルでAIDとの結合が示された候補が30遺伝子程度同定された。これら候補のうち興味深い8候補についてほ乳類細胞で、共発現後の免疫沈降を行なった所、すべての候補がAIDに結合する事が示された。次にクラススイッチアッセイ細胞を用いて候補遺伝子のknock down実験を試みた。preliminaryな実験では候補のうちいくつかはクラススイッチ抑制効果がみられた。 H19年4月から4ヶ月、本研究を延長し、siRNAによるクラススイッチの抑制が、候補のコファクターのknock downの影響によるものか確認しようとした。具体的には2つの候補遺伝子のsiRNAを複数試す事により再現性がとれるか検討した。その結果、当初のsiRNA結果は再現できたが、同じ遺伝子を別の部位のsiRNAでknock downしても必ずしもクラススイッチは抑制しない事が判明した。残念ながら現時点で大腸菌two hybridで挙った候補のうちAIDの機能を制御する事が確かな遺伝子はなくなった。 今後は、somatic hypermutationへの関与という観点から挙げられた候補の再検討をする予定である。
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Research Products
(2 results)