2004 Fiscal Year Annual Research Report
GPIアンカー型蛋白質の輸送機構の解明:ラフトへのアプローチとして
Project/Area Number |
16044228
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 裕輔 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (00294124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 タロウ 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10153165)
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Keywords | GPIアンカー / 輸送 / ラフト |
Research Abstract |
GPIアンカー型蛋白質の輸送に関与する因子を同定し、ラフトによる膜輸送を解析するために温度感受性GPIアンカー型蛋白質の作成およびそれを発現する細胞株の樹立を行った。具体的には温度感受性GPIアンカー型蛋白質として、広く用いられている温度感受性VSV-G(Vesicular stomatitis virus-G protein)蛋白質の小胞体内腔ドメインと蛍光蛋白質(GFP)およびGPIアンカー付加配列のキメラ蛋白質を作成しテトラサイクリン誘導発現プロモーターで発現されるように、ハムスターCHO細胞に組み込んだ。この細胞によってGPIアンカー型蛋白質の輸送に影響を与えることが知られている異常caveolin1やrab6の影響をこのマーカーGPIアンカー型蛋白質の細胞表面の発現の遅滞として検出することができた。さらにこの細胞を変異原で処理しGPIアンカー型蛋白質の輸送の遅滞を指標に変異細胞を濃縮し多数の変異株を樹立し、このシステムが非常に有効に働くことを確認した。それらの中には我々が既に報告済みのGPIアンカー型蛋白質の輸送の遅滞をおこすPGAP1の変異体も含まれていた。現在それらの変異細胞の解析およびその責任遺伝子の同定を行っている。また同様の遺伝子発現系を組み込んだラットのNRK細胞の細胞株を樹立した。この細胞株においてもキメラマーカー蛋白質の細胞表面への輸送を鋭敏にモニターできることを確かめた。この細胞株を用いて変異株を作製するためにRNAiライブラリーを構築した。RNAiライブラリーを用いることにより責任遺伝子の同定が非常に容易になるからである。.またこの系を用いてp23蛋白質ファミリーが哺乳類細胞でGPIアンカー型蛋白質の輸送に関与している証拠を得た。
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Research Products
(6 results)