2004 Fiscal Year Annual Research Report
メラノソーム輸送におけるRab27Aエフェクターのヒエラルキーの解析
Project/Area Number |
16044248
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福田 光則 独立行政法人理化学研究所, 福田独立主幹研究ユニット, 独立主幹研究員 (50311361)
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Keywords | シナプトタグミン様蛋白質 / Rab27A / Rabエフェクター / メラノソーム輸送 / Griscelli症候群 / エキソサイトーシス / Slac2-a / melanophili / 膜輸送 |
Research Abstract |
低分子量G蛋白質Rab27Aを欠損するヒト遺伝病タイプI型Griscelli症候群の患者では、乳幼児でも白髪様の毛髪を示すことが知られている。Griscelli症候群患者のメラノサイト(メラニン色素産生細胞)ではメラノソーム(メラニン色素含有小胞)の形成・成熟ではなく、メラノソームの輸送過程に異常が認められるが、その分子メカニズムはこれまで明らかではなかった。本研究では、Rab27Aに特異的に結合するエフェクター分子群に焦点を当て、Rab27Aを介するメラノソーム輸送の分子メカニズムの全貌を解明することに成功した(J.Biol.Chem.279,22314-22321;Nature Cell Biol.6,1195-1203)。すなわち、メラノサイトにおいては二種類のRab27Aエフェクター(Slac2-a及びSlp2-a)が豊富に発現しており、Rab27Aはこれらの分子を連続的且つ秩序立って用いることによりメラノソームを核周辺から細胞膜まで輸送していたのである。まず、第一のエフェクターSlac2-aがメラノソーム上のRab27Aとアクチン依存性モーター蛋白質であるミオシンVaと三者複合体を形成し、メラノソームを核周辺から細胞膜周辺へと輸送し、次いで第二のエフェクターSlp2-aと結合することによりメラノソームを細胞膜へとつなぎ止める(Slp2-aのC2Aドメインが細胞膜の構成成分であるホスファチジルセリンと結合する)ことが明らかとなった。また、Slp2-aにはRab27Aの機能とは無関係にメラノサイトの細胞形態を細長く保ち、メラノソームを隣接するケラチノサイトや毛母細胞にトランスファーしゃすくする機能があることも明らかとなった。
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[Journal Article] Muncl3-4 is a GTP-Rab27-binding protein regulating dense core granule serection in platelets.2004
Author(s)
Shirakawa, R., Higashi, T., Tabuchi, A., Yoshioka, A., Nishioka, H., Fukuda, M., Kita, T., Horiuchi.H.
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Journal Title
J.Biol.Chem. 279
Pages: 10730-10737
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[Journal Article] Synaptotagmin interaction with the syntaxin/SNAP-25 dimer is mediated by an evolutionarily conserved motif and is sensitive to inositol hexakisphosphate.2004
Author(s)
Rickman, C., Archer, D.A., Meunier, F.A., Craxton, M., Fukuda, M., Burgoyne, R.D., Davletov, B.
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Journal Title
J.Biol.Chem. 279
Pages: 12574-12579
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