2004 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン酸・ATPによる情報伝達新規調節機構の受容体ノックインマウスによる解析
Project/Area Number |
16047205
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
久保 義弘 生理学研究所, 分子生理研究系, 教授 (80211887)
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Keywords | 代謝型グルタミン酸受容体 / ノックインマウス / ES細胞 / Gd3+ / target vector |
Research Abstract |
我々は、これまでに、代謝型グルタミン酸受容体mGluR1がグルタミン酸のみならず、Gd^<3+>によっても活性化されること、E238Q点変異によりmGluR1のGd^<3+>に対する感受性が完全に失われることを明らかにした。しかし、脳脊髄液中にはGd^<3+>が存在しないので、mGluR1の持つGd3+感受性の生理的意義は不明である。その意義を明らかにするために、我々は、神戸大学医学部の饗場研究室・新石博士と共同でE238Q変異を持つノックインマウスの作成を進めている。まず、BACクローンライブラリーから目的とするexon2を含むゲノムクローンを得た。次に、目的部位の前後それぞれ約6K,2Kの領域を含めてサブクローンし、目的とする変異を導入した。その後、neoの遺伝子をlox P配列で夾んだものとnegative選択用のDT-A遺伝子を付加した。このtarget vectorを直鎖化したものを電気穿孔法によりfeederless ES細胞EB3/5に導入した。432個のES細胞株のゲノムDNAを、target vectorとして用いた領域の5'および3'の外にデザインしたプローブを用いて検定した。正しく相同組み換えが起こった細胞株を選択し、また変異の導入をsequencingにより確認した結果、最終的に3株が陽性と判定された。この3株をマウス胚に注入し、キメラマウスを得る実験を現在進めている。
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