2005 Fiscal Year Annual Research Report
アストロサイト特異的遺伝子操作マウスの作製と脳機能解析
Project/Area Number |
16047210
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
森 寿 富山大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00239617)
|
Keywords | アストロサイト / D-セリン / 遺伝子操作マウス / Cre / ES細胞 |
Research Abstract |
本研究は、脳のアストロサイト特異的かつ時期特異的遺伝子操作マウスを作成し、NMDA型グルタミン酸受容体の内在性リガンドと考えられているアストロサイト由来D-セリンによる神経伝達調節と脳機能における役割を、個体レベルで検証することを目的としている。この目的のために、アストロサイト特異的に発現しD-セリンの合成を担うセリンラセミ化酵素(SR)遺伝子を脳部位特異的かつ時期特異的に欠損させたマウスの作製を行った。まず、マウスSRゲノム遺伝子を含むバクテリア人工染色体(BAC)ベクターをバイオリソースより入手し、大腸菌内での相同遺伝子組換え法を改良、確立することにより、SRのタンパク質コード開始メチオニンに合わせ、薬剤投与により活性誘導が可能な遺伝子組換え酵素CrePR遺伝子を挿入した標的遺伝子組換えベクター(SRCP)を作製した。また、同じBACを用いて、SRの酵素機能に必須の領域をコードする第3エクソンの上流と下流のイントロン中にCrePRの認識配列であるloxPを導入し、かつ遺伝子欠損をモニターするためにloxP間の欠損により蛍光蛋白質EGFPを発現するようにした標的遺伝子組換えベクター(SRL)を構築した。これらのベクターをC57BL/6マウス系統由来ES細胞に導入し、標的遺伝子組換え細胞を取得し、次いでES細胞由来のキメラマウスを得た。SRCP系統では生殖系列伝達を確認しマウス系統が完成した。今後両系統のマウスを確立し、掛け合わせることにより、SRの脳機能における役割を分子生物学的、生理学的および行動学的観点から解析する予定である。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Journal Article] Autoantibodies and cell-mediated autoimmunity to NMDA-type GluRε2 in patients with Rasmussen's encephalitis and chronic progressive epilepsia partialis continua.2005
Author(s)
Takahashi Y, Mori H, Mishina M, Watanabe M, Kondo N, Shimomura J, Kubota Y, Matsuda K, Fukushima K, Shiroma N, Akasaka N, Nishida H, Imamura A, Watanabe H, Sugiyama N, Ikezawa M, Fujiwara T.
-
Journal Title
Epilepsia 46
Pages: 152-158
-
-