2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞産生を調節する神経細胞と非神経細胞間のクロストーク
Project/Area Number |
16047218
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
玉巻 伸章 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (20155253)
|
Keywords | 神経前駆細胞 / 神経幹細胞 / グリア細胞 / 神経細胞産生 / array analysis |
Research Abstract |
神経発生の分野では、グリアが神経細胞を生み出すというストーリーが流布されている。この様なジレンマを回避するためには、形態、細胞分裂能、発現遺伝子から、非神経細胞をグリアと未分化細胞に区別することが必要である。そこで我々は、マウス胎生後期及び生後のGABA神経前駆細胞を、胎生初期にウイルス注入するかGAD67-GFP knock-in mouseを利用して可視化した。脳室下帯のGABA神経前駆細胞は、胎生後期には幼若なGABA神経細胞と同様の形態をしているが、Ki-67陽性で増殖を繰り返す。同細胞は、生後に複雑な突起を生じ、グリア用の形態になる。このようなGABA神経前駆細胞が、組織中ではどのような遺伝子を発現しているかを知るには、単一細胞で発現するmRNAを検出する必要性がある。我々は、胎生後期のGAD67-GFP mouse脳室下帯を切り出し、トリプシン処理による細胞分散後、蛍光顕微鏡下でGFP蛍光を発する単一細胞を分取した。その後直ちに逆軽写、nested-PCRによりsingle cell RT-PCRを行った。その結果、GAD67,MAP2,Tuj1などの神経細胞マーカーとKi-67細胞増殖マーカーは共存することが明らかとなった。さらに他の多くの遺伝子発現も同時に確認する目的で、単一GABA神経前駆細胞のmRNAを増幅し、cDNA array analysisを行った。
|