2004 Fiscal Year Annual Research Report
ファージライブラリーを基軸にした膜インターフェイス制御分子の設計と合成
Project/Area Number |
16048228
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤井 郁雄 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (70189984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
円谷 健 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (00372855)
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Keywords | ペプチド / ライブラリー / α-ヘリックス / ファージ / G-CSF / CDスペクトル |
Research Abstract |
de novoペプチドライブラリーの構築 α-ヘリックス構造は酵素やレセプターのターゲットモチーフとして数多く報告されている.私たちはヘリックス・ループ・ヘリックス構造を完全de novoデザインし、この溶媒面に位置する残基をランダム化したα-ヘリカルペプチド・ライブラリーをファージ上に構築した.土台としたヘリックス・ループ・ヘリックスペプチドは2本のヘリックス(N-ヘリックス,C-ヘリックス)の内側に位置するロイシン残基の疎水性相互作用とN-ヘリックスの側面のグルタミン酸残基とC-ヘリックスの側面のリジン残基の静電相互作用によって安定化されている.そこでN-ヘリックスを構造支持領域とし、C-ヘリックスの溶媒面の残基をランダム化することで3次構造を保持したライブラリーを作製した.このペプチドライブラリーをM13ファージのp8蛋白上に発現させファージ・ライブラリーを構築した(ライブラリーサイズ:1.5×10^6). G-CSF受容体結合性ペプチドのスクリーニング 上記ライブラリーをG-CSF受容体に対してスクリーニングした,受容体膜外ドメインのサイトカイン結合領域をプレート上に固定化し,バイオパンニングを繰り返したところ,受容体に特異的に結合するペプチドを同定した. ペプチドの構造活性相関 このペプチドの立体構造と結合活性の関係を調べるために,CDスペクトルを解析したところ10%TFE(Trifluoro ethanol)存在下,α-ヘリックス構造を形成していた.そこで,水溶液中でのヘリックスの安定化を図り,変異体を作製した.その結果,ヘリックスの安定化にともない受容体結合活性が向上することが判明した.
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