2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16057201
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
舘田 英典 九州大学, 大学院理学研究院, 教授 (70216985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 睦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (90136896)
隅山 健太 国立遺伝学研究所, 助手 (00370114)
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Keywords | 種分化 / 適応進化 / 集団遺伝学 / 集団間分化 / 遺伝的変異 / シクリッド / フタバガキ科樹木 / 遺伝子間機能部位 |
Research Abstract |
種形成過程における自然淘汰や集団の地理的構造の役割を明らかにするために、最近に種分化が進んでいるビクトリア湖シクリッドと東南アジア熱帯林のフタバガキ科樹木について集団遺伝学的解析を進めた。ビクトリア湖のシクリッドについては、沖合性の二種、Haplochromis pyrrhocephalusとH.laparogramma、において昨年度開発した12のマイクロサテライトマーカ及びミトコンドリアDNA配列を使って、種間・集団間分化の程度を解析した。その結果マイクロサテライト遺伝子座ではこの二種間の遺伝的分化の程度は非常に低く(Fst値が0.012)、しかも同所的に存在する集団同士では殆ど分化が無いことが示された。一方ミトコンドリアDNA遺伝子座では比較的大きい分化があることが明らかになった(Fst>0.2)。この二種は婚姻色などに明らかな違いを持ち別種として認識されているが、種分化形成過程の途上にあるためかなり複雑な関係を持っていることがわかったので、今後詳細な解析を進めていく必要がある。フタバガキ科樹木についてはShorea属4種の塩基配列データについてIMモデルを使った最尤推定を行い、種分化が最近急速に起こったこと、種分化後も僅かながら種間遺伝子交流が行われている種が存在すること、祖先集団のサイズが小さいことなどを明らかにした。また魚類の種分化に嗅覚遺伝子が関与している可能性を考慮し、ゼブラフィッシュなどのゲノム情報を活用して嗅覚遺伝子族の分子進化学的解析も行い、遺伝子の分類を行った。更に近縁多種間および種内アリール間比較による遺伝子間機能部位推定方法を使って、18種の哺乳類および他の脊椎動物ゲノム間配列比較を行い、Dlx3遺伝子の鰓弓特異的エンハンサーがほ乳類で新たに進化した可能性を示唆した。
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Research Products
(2 results)