2006 Fiscal Year Annual Research Report
強力な抗ガン機能を有する生体機能分子の独創的合成ルートの開発
Project/Area Number |
16073205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福山 透 東京大学, 大学院薬学系研究科, 教授 (10272486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
管 敏幸 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (10221904)
徳山 英利 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助教授 (00282608)
横島 聡 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助手 (10376593)
下川 淳 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助手 (60431889)
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Keywords | ガン / 抗癌薬 / 天然物 / 全合成 / ビンブラスチン / エクチナサイジン / マンザミン / 誘導体 |
Research Abstract |
ビンブラスチンの全合成研究において、エチニル基を有する上部ユニットの合成研究を行った。11員環環化反応を行う際に、メチルエステル部位の立体化学が反応の進行に大きく影響することが明らかとなった。そこで一方の立体異性体のみを合成することで、効率的に11員環化合物を得ることができた。その後、下部ビンドリン部位とのカップリング反応を行うことにより、ビンブラスチンのエチニル類縁体を合成することに成功した。またエチニル基を還元し、ビニル類縁体を得ることに成功した。またエチニル基を足がかりとしカップリング反応を行い、種々のアリール基を導入した化合物を合成することに成功した。エクチナサイジンの合成研究において、Pictet-Spengler反応、イミノラクトンに対するフェノールの求核付加反応を鍵反応とする合成法を確立し、既に当研究室で全合成を達成している五環性鍵中間体へと導くことに成功した。保護基の変換を経ない合成法の検討も継続して行っている。またイミノラクトンへのフェノールの付加反応の一般化を検討し、バリン由来の不斉テンプレートを用いることにより、簡便なフェニルグリシン誘導体合成法を確立することができた。マンザミンの合成研究において、これまで既にキノンのDiels-Alder反応を鍵反応とした四級不斉炭素の構築法を確立していたが、本方法を応用し、下部八員環ユニットを有する化合物を得ることに成功した。
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Research Products
(8 results)