2007 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン酸毒性の発現・抑制機講解明を指向したカイトセファリンの合成と応用研究
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16073206
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 秀典 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00202416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新家 一男 産業総合技術研究所, 生物情報解析センター, チームリーダー (20251481)
石神 健 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (70292787)
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Keywords | 神経細胞保護 / グルタミンレセプター / 神経細胞毒性 / カイトセファリン / アンタゴニスト / 立体選択的合成 |
Research Abstract |
カイトセファリンはグルタミン酸レセプターに対するアンタゴニストとして働き、脳溢血などの脳虚血状態の後に大量のグルタミン酸放出によって惹起される神経細胞死を抑える治療薬として期待されている化合物である。この分子はプロリンの左右にそれぞれアラニンとセリンが炭素-炭素結合したユニークな構造をしているが、研究代表者らによるこれまでの合成研究によってその立体化学が明らかにされた。しかし現在ではカイトセファリンは、その生産菌からは殆ど得られなくなり、また、これまでの合成法では大量供給が困難であった。 本年度は昨年度開拓した、中央のプロリン部分にまず左側のアラニンユニットを導入した後に、セリンに相当する右側部分の導入を行うという方針に基づき、各段階の反応条件の最適化を行った。 その結果、昨年度は以前我々が行った合成の2倍強の総収率であったものを、約9倍の10.7%にまで向上することが出来た。この方法を用いて、カイトセファリンを約1g調製することが出来た。この量は、in vitroでの生化学的な研究ばかりではなく動物実験も含めた様々な研究を行える量であり、本研究の大きな成果となった。
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