2005 Fiscal Year Annual Research Report
多環式含窒素分子骨格構築法の開発と生体機能アルカロイドの合成
Project/Area Number |
16073218
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
青柳 榮 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (30212385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 直毅 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30277264)
阿部 秀樹 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (00328551)
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Keywords | ハイイヌガヤ / セファロサイクリジンA / 分子内Friedel-Crafts反応 / ベンゾビシクロ[3.2.1]オクタン |
Research Abstract |
常緑針葉低木であるハイイヌガヤ(這犬榧)の果実から単離・構造決定された、特異な融合アザ五環性構造を有する抗腫瘍性アルカロイドであるセファロサイクリジンAの全合成研究の一環として、当該年度においてはラセミ体を用いて基本構造の立体選択的合成法の確立を目的として検討し以下の成果を得た。 既に、(1S^*,4S^*,5S^*)-5-アセトキシ-4-[(3,4-メチレンジオキシ)フェニ]-2-シクロペンテン-1-カルボン酸の分子内Friedel-Crafts反応により、セファロサイクリジンAのABC環に相当するベンゾビシクロ[3.2.1]オクタン-9-オン誘導体の合成法を確立している。この化合物のC-9位カルボニル基をシアノヒドリンシリルエーテルに変換の後ヒドリド還元することにより、(5S^*,8R^*,9S^*,10^S*)-9(8H)-アミノメチル-2,3-メチレンジオキシ-5,8-メタノ-5H-ベンゾシクロヘプテン-9,10-ジオールを立体選択的に合成した。次いで、このアミノジオールをN-ベンジル体に導き、さらにN-ブトキシカルボニル化の後、二級水酸基を酸化することによりベンゾビシクロ[3.2.1]オクタン-10-オン誘導体に導き、C-10位へのエキソアルケンの導入を目的としてHorner-Wadsworth-Emmons反応を行うことにより、セファロサイクリジンAの骨格構築に必要な官能基を備えたα,β-不飽和エステルを合成した。
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