2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16076212
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
秋光 純 青山学院大学, 理工学部, 教授 (80013522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 正俊 東京大学, 物性研究所, 教授 (70143542)
小口 多美夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (90253054)
古川 信夫 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (00238669)
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Keywords | 超伝導材料・素子 / 強相関電子系 / 低温物性 / 物性理論 / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
(1)p電子を有するボロン及びカーボンを含む新規超伝導体の開発を行った。 得られた物質は1)W_7Re_<13>X(X=B,C)(J.P.S.J.74(2005)700)2)Mo_7Re_<13>X(X=B,C)(論文準備中)である。更に新しく発見したY_2C_3の高温相(T_c=18K)と低温相(T_c【less than or equal】10K)を構造上から比較し、高温相C-C間のダイマーの距離が短くなっていることをみいだした。現在この物質の物性を種々の手段を用いて検討中である。(秋光) (2)我々の開発した部分ライングラフ理論を用いて、系統的にフラットバンドを有する格子系を生成した。これに基づき、フラットバンドを有する物質の設計を試み、いくつかの結晶構造を提案した。また、伝導電子系における幾何学的フラストレーションの効果を調べ、新奇な秩序化やスピン揺らぎを見いだし、伝導電子への影響を議論した。(古川) (3)電子濃度のゆらぎを通じて超伝導を引き起こす新たなメカニズムを理論的に見出した。この機構はモット転移や電荷秩序転移に際して生じると考えられ、すでにある超伝導体の機構の再考を進めている。今後この機構を通じた新たな超伝導体の可能性を探る。(今田) (4)格子定数の関数として、全エネルギー及び原子に働く力の計算に基づきYとCの原子位置内部パラメータの最適化を実行した。その結果、Y-C原子間距離は格子定数に比例して変化する一方で、C-C原子間距離は格子定数にほとんど依らず1.3Åであった。最適化された構造に対してはフェルミ準位近傍にピーク構造が現れることが示された。(小口)
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Research Products
(6 results)