2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16076212
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
秋光 純 青山学院大学, 理工学部, 教授 (80013522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 正俊 東京大学, 物性研究所, 教授 (70143542)
小口 多美夫 広島大学, 大学院先端物質科学研究所, 教授 (90253054)
古川 信夫 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (00238669)
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Keywords | 超伝導材料・素子 / 強相関電子系 / 低温物性 / 物性理論 / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
秋光:軽い元素を中心として新しい超伝導体の探索及びその超伝導特性を調べている。ここでは、2つの新しい超伝導体を取り上げる。 1)CaAlSiはMgB_2タイプの新しい超伝導体であるが、AlSi層に長周期構造を持たないあたらしい構造を持つ超伝導体の単結晶化に成功し、(長周期構造を持つ)従来の系に比較しその超伝導特性に異方性がほとんどない事を突き止めた。 2)我々が一昨年発見した超伝導体Y_2C_3の超伝導特性を測定した。この物質は反転対称性がない事から、新しいタイプの超伝導である事が期待され、実際それを裏づけるデータも得られつつ有る。 今田:キャリア密度の変化が駆動する1次転移と連続転移の境界で生じる量子臨界点を、ミクロな模型の理論計算で見出し、新奇なタイプの普遍性クラスであることを明らかにした。この普遍性クラスによって、モット転移を含む強相関電子系の金属絶縁体転移に知られていた謎を解明し、有機伝導体、遷移金属酸化物に見出される一見矛盾する物性が統一的に理解されることを示した。 小口:六方晶層状酸化物Ag_5Pb_2O_6は特異な結晶構造をもつ第I種超伝導体である。第一原理計算から電子状態は単一の伝導帯をもち、非常に単純でほぼ自由電子的なフェルミ面を構成することを明らかにした。また、硼素を多量ドープしたダイアモンドで発見された超伝導に関わる電子状態を明らかにするために、スーパーセル模型を用いて硼素を置換位置及び格子間位置にドープしたダイアモンドに対して第一原理計算を実行した。 古川:任意の部分ライングラフ格子においてフラットバンドが形成されることを証明し、これを論文にて発表した。これによって、フラットバンドに由来する超伝導体に関する物質設計が可能となり、これを元にダブルペロフスカイト構造などの現実の物質に即した格子系における超伝導体の探索を行っている。 早稲田大学の勝藤らと共同で、スピネル化合物AlV_2O_4の七量体化について研究した。七量体化に伴うスピンギャップ形成について、モデル計算を行った。帯磁率等、実験データとの比較を行った。
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Research Products
(17 results)