2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16076212
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
秋光 純 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 教授 (80013522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 正俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70143542)
小口 多美夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (90253054)
古川 信夫 青山学院大学, 理工学部, 教授 (00238669)
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Keywords | 超伝導材料・素子 / 強相関電子系 / 低温物性 / 物性理論 / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
FeAs系高温超伝導体(Ba, K)Fe_2As_2(T_c=38K)において、A01班・門野グループと共同でμSR測定を行い、極端な強結合超伝導体であることを明らかにし、2つの超伝導ギャップの存在を示唆する結果を得た。ワイドギャップ半導体SiCに対してB以外にもAlのドープによっても超伝導化することを明らかにし、ドープされた半導体の超伝導の性質を系統的に理解できる道筋を示した。 鉄系超伝導体の低エネルギー有効模型を第一原理計算から導出した。多バンドであるが局所相互作用Uがトランスファーの10倍程度という比較的強相関の系であることを明らかにした。モット転移をゼロ面とフェルミ面の絡み合いによって理解することにより、相転移近傍の非フェルミ液体性、フェルミアーク、ホールポケット、リフシッツ転移を包括的に理解できるようになった。乱れと電子相関が共存するときの擬ギャップ、ソフトギャップを解明した。 硼素ドープダイヤモンドにおけるBHやHペア複合不純物の電子状態が第一原理計算より調べられた。置換位置Bとブリッジ位置HからなるBH不純物がもっとも安定であるが、X線吸収スペクトル(XAS)やB核NMRで得られた電場勾配を説明する為にはBC結合中心位置のHの存在が示唆された。Bペアはダイヤモンド中において熱力学的に安定で、XASや電場勾配とも矛盾しないことが明らかとなった。 幾何学的にフラストレートした格子上の強相関電子模型として、三角格子t-V模型を取り上げ、その熱力学的性質を解明した。まず、この系の強結合極限を取り扱うための数値計算手法を開発し、これと変分モンテカルロ法を併用して解析を行った。その結果、電荷秩序固体と液体的な準粒子状態が共存する描像が裏付けられた。
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Research Products
(54 results)