2007 Fiscal Year Annual Research Report
数値シミュレーションによる系外惑星系の形成過程の理諭的研究
Project/Area Number |
16077202
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
井田 茂 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (60211736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 秀和 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (00282814)
犬塚 修一郎 東京大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80270453)
小久保 英一郎 国立天文台, 理論天文系, 准教授 (90332163)
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Keywords | 系外惑星 / 原始惑星系円盤 / ダスト / 乱流 / 惑星形成 / 数値シュミレーション |
Research Abstract |
惑星系は、星形成の副産物である原始惑星系円盤の中で生まれる。円盤は、98〜99重量%が水素・ヘリウムのガスで構成され、残りが固体成分(ダスト粒子)である。ダストは微惑星へ、微惑星は地球型惑星やガス惑星のコアへと集積する。コア質量がある値をこえると、その強い重力で円盤ガスをひきつけ、木星のような巨大ガス惑星が形成される。 研究分担者の犬塚は、PD2名とともに、流体シミュレーションをベースに、円盤の形成から乱流円盤中でのダストが集中するプロセスや円盤ガスが木星型惑星に降着する様子を計算した。研究分担者の田中は円盤内でのダストの衝突のシミュレーションを行ってきた。系外惑星系では、固体惑星と推定される地球質量の5〜10倍程度の惑星("super-Earth")が続々と発見されてきている。研究分担者の小久保は、このような観測も視野にいれつつ、地球型惑星の形成を非完全合体の効果もいれて、重力N体シミュレーションを行なった。研究代表者の井田は、PD1名とともに、ダストや微惑星集積へのプロセスを踏まえつつ、円盤との重力相互作用による惑星の半径方向の移動や巨大ガス惑星同士の重力相互作用による軌道変化の効果も考慮して、系外惑星の質量・軌道分布の推定を行い、観測との比較を行なった。また、近年成果がでてきている重力レンズ観測や精度の向上が著しいドップラー観測への提言、そして本領域での最大の目標である直接撮像観測への提言(理論モデルと観測データからわかることの整理)も始めた。
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Research Products
(6 results)