2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16078202
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樋口 俊郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10111569)
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Keywords | インパクト駆動 / レーザ加熱 |
Research Abstract |
熱インパクト駆動によるアクチュエータは弾性部分のレーザによる急速な加熱での熱膨張熱とその後の緩慢な冷却を繰り返し駆動し,熱膨張の速度をアクチュエータ変形の共振周波数以上にとることで,大きな駆動変位が取れることが期待できる。本年度はインパクト駆動と曲げ励振を利用したアクチュエータの予備実験として,半導体励起YbO_4連続レーザ(波長532nm,出力5W)を用い,鉄と真鍮のバイメタル梁のレーザ加熱による変形の挙動を調べた。レーザ出力とシャッターの開閉周波数による梁の振動を詳細に測定し,デューティ比を適度に調整することで,梁が十分に励振され,今後検討するアクチュエータの形状でのレーザ加熱,構造体中の熱の伝導,それに付随する熱膨張が十分行われることを確認した。この知見からレーザの出力,パルス幅と弾性部の熱容量と熱伝導,さらに共振特性を考慮したアクチュエータの設計の指針を得た。またバイメタルの曲げ振動を併進運動に変換する幾つかの機構に関して,その運動を解析的に調査し,これが高温下でのアクチュエータの駆動機構として利用できる可能性を示した。 また水を浸したパラフィンにレーザ照射行うことで凸形状が作製できる現象を発見し,レーザの照射方法や出力,照射時間によるパラフィンの変形挙動を調べた。この現象を利用し細胞搬送,マイクロTASに応用可能な3次元加工システムを構築し,柱や壁など様々な形状の微細加工が可能であることを確認した。
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